マリンレジャー支えるリアルタイム波浪予測技術

神奈川・藤沢の企業と京大がタッグ。全国8000地点の波や風の予報提供

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独自技術で予測した波浪情報の表示画面(サーフレジェンド提供)
 サーフレジェンド(神奈川県藤沢市)は、全国約8000地点における1時間ごとの波や風の予報などに関して、月額300円(税別)で提供するサービスを手がけている。マリンレジャーの愛好者ら会員約12万人を対象とする事業を支えるのが独自の波浪予測技術。京都大学防災研究所の間瀬肇教授らとの共同研究で開発した。

 きっかけは2003年。従来は気象会社から購入した波の予報などを使って事業展開していた。ただ当時は、その予報が3時間ごとの情報で更新も1日2回にとどまるなど、精度に不満があった。有料で提供する以上、予報精度は最重要と考え、波の状況を精度良く予測する独自手法を研究。オランダで開発された波浪予測式のオープンソース「SWAN」の活用を検討していた。

 国内で「SWAN」を扱う研究者は自社以外にないと思っていた中、唯一見つけたのが京大の間瀬助教授(当時)。その存在を知り「初めは興味本位で会いに行った」(加藤社長)が、同じ研究対象を持つ者同士だけに意気投合するのに時間がかからず、すぐに共同研究へ進展した。

 10年には1時間ごとに予報を修正する独自の波浪予測技術を共同開発した。加藤社長は、「京大との共同研究によって会社の信用が高まった」と産学連携による付加的な効果も強調する。

 こうした予報の提供サービスを手がけるのは、マリンレジャーの機会損失や事故を防ぐことが目的。同社は予測精度の向上により、その貢献度合いを高められるよう京大などとの共同研究を継続している。

日刊工業新聞2015年12月8日 科学技術・大学面

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斉藤陽一
編集局第一産業部
デスク

同社HPの社長メッセージによると、日本国内いとどまらず海外での海洋気象情報提供に向けた準備を進めているようです。

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