AI活用で“勝ちデザイン”素早く制作。ウェブ広告ベンチャーが11億円調達

ガラパゴスがVC7社から

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ウェブ広告制作を手がけるスタートアップのガラパゴス(東京都千代田区)は、ベンチャーキャピタル(VC)7社から総額約11億円を調達した。同社は人工知能(AI)の活用などにより訴求力の高い広告デザインを迅速に制作できるサービスを提供している。調達した資金で、デザインの運用効果などを可視化する顧客向けシステムを新たに開発し、顧客拡大につなげる。2025年2月期に売上高100億円を目指す。

VCのArchetype Venturesやみずほキャピタル、STRIVE、シニフィアン、THE GUILDなどがガラパゴスの第三者割当増資を引き受けた。ガラパゴスは調達した資金で、データに基づいたデザインの運用効果や改善効果を顧客がオンラインでいつでも確認できるSaaSサービスを開発し、22年内に提供を始める。人材採用も強化し、22年内にデザイナーやコピーライターを現在の44人から3倍に増やす。

同社のウェブ広告制作サービス「AIR Design(エアーデザイン)」は、月数十万円程度でバナーやランディングページなどのデザイン制作から改善まで請け負う。同社は約30万件のウェブ広告デザインデータを「訴求軸」「コピー表現方法」「レイアウト」「トンマナ」の4つの要素に分解して蓄積したデータベースを持ち、顧客の業界や商品などに応じてそれぞれ最適な要素内容を予測できる。その予測を基に、同社のコピーライターやデザイナーがデザインを制作する。そのデザインを運用して効果を分析し、改善する流れを繰り返す。AIの活用により効果の出やすい素材選びの自動化や制作したデザインの品質の判定を行う。

こうした仕組みにより、訴求力の高い“勝ちデザイン”を迅速に制作したり、改善したりできる。実際に、制作スピードは一般の約3倍に早められ、デザインの改善により顧客獲得単価(CPA)を下げられる確率は、一般に10%程度といわれる中で、25%に上るという。

同社は09年に創業。アプリ制作などを手がけつつ、19年にエアーデザインの提供を始めた。エアーデザインは当初、主に広告代理店経由で提供していたが、広告主との直販中心に切り替えたことなどでサービス利用の継続率が高まり、売り上げが拡大している。特に、個人向け商品を扱う通販・美容・食品業界などの中堅企業を中心に顧客を増やしており、これまでに300社以上が広告制作で導入した。

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