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最後の地下鉄新路線? 仙台「東西線」は何をもたらすか

 6日開業、中心街アクセス改善。レジャー4施設が連携し集客策
最後の地下鉄新路線? 仙台「東西線」は何をもたらすか

6日開業する地下鉄東西線の車両(仙台市交通局提供)

 “全国で最後の地下鉄新路線”と言われる仙台市の地下鉄東西線が6日に開業する。荒井駅(仙台市若林区)と八木山動物公園駅(同太白区)を13駅、26分で結ぶ交通網が完成。仙台駅(同青葉区)で既存の地下鉄南北線やJR線とつながり、仙台駅を中心に東西南北へのアクセスが可能となる。沿線では「地下鉄効果」に期待が高まる。

 総事業費は約2300億円。仙台市は1日約8万人の需要を見込み、開業から10年目の2024年度に単年度黒字とする計画。地下鉄は高額な建設費が必要で全国的に見ても現在具体化している新路線計画(延伸を除く)はない。国内最後の新路線になるとみられる。

 流通団地を擁し、多業種の企業が集まる卸町エリア(同若林区)には、卸町駅が開業する。同エリアは仙台駅から約4キロメートルと近いものの、バス以外の公共交通機関がなかった。近くで印刷業を営む橋浦隆一今野印刷社長は「会社に来てもらいやすく、中心街に出やすくなる」と喜ぶ。

 流通団地の企業などで構成する協同組合仙台卸商センター(同若林区)は、地下鉄開通を町の活性化につなげようと、6日の開通日に記念セレモニーやイベントを開く。

 東西線の沿線に位置する仙台市八木山動物公園(同太白区)、八木山ベニーランド(同)、仙台アンパンマンこどもミュージアム&モール(同宮城野区)、仙台うみの杜水族館(同)の4施設は11月に「東西線沿線AP協議会」を設立した。

 歌手のさとう宗幸氏をイメージキャラクターに迎え、「あと一軒行ける」をキャッチフレーズにした共同ポスターを展開する。八木山ベニーランドを運営するエイトリー(同青葉区)の八木充幸社長は「来春実施をめどに、あらゆる連携案を検討している」。

 東北大学が立地する青葉山(同)へのアクセスも改善する。これまで仙台駅からバスで20分を要したが、青葉山駅の開設により9分に短縮される。これまでバス通勤していた板村正行東北大大学院工学研究科准教授は「地下鉄は渋滞などの影響を受けない。自分で時間をコントロールできる安心感がある」と歓迎。勤労者の移動が楽になることで、生産性の向上にもつながりそうだ。
(文=仙台・森崎まき)
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役ブランドコミュニケーション担当
これからは LRTの時代か。東京も観光資源としてトラムを走らせたい。

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