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町工場を見に行こう!都内で産業見本市やオープンファクトリー続々

モノづくり身近に/異業種見て刺激
町工場を見に行こう!都内で産業見本市やオープンファクトリー続々

プレス製品を手に取って説明を聞く参加者ら(ヨシズミプレス本社見学ツアー)

 “イベントの秋”たけなわを迎え、都内で町工場や製造業にスポットを当てたイベントが相次いでいる。板橋区が12、13日に「いたばし産業見本市」を開いたのに続き、江戸川区が20、21日に「産業ときめきフェア」、墨田区が21、22日に「すみだファクトリーめぐり スミファ」を行った。28日からは大田区内の町工場が一斉に現場を公開する「おおたオープンファクトリー」を12月5日まで実施する。

 江戸川区の「産業ときめきフェア」は、区内の製造業を中心に130以上の企業・団体が出展。出展企業の一つである松本産業は国産主力ロケットのH2Aや、小惑星探査機「はやぶさ」を打ち上げたM―Vロケットの部品成形用工具を供給する。同社の高崎政之氏は「実際に宇宙にロケットを飛ばすための縁の下の力持ち」と紹介した。

 国産初のプラモデルの金型製造に関わった秋東精工が3Dプリンターによるプラモデルづくりを実演したほか、江戸風鈴や江戸切子などのモノづくり体験も用意。江戸川区産業振興課の田島勉係長は「イベントを通して、区内企業の技術力の高さや伝統工芸の良さを多くの人に知ってもらいたい」と話す。

 一方の「スミファ」は今回で4回目。区内企業15社が参加し、普段は入れない工場の中を自由に見学できるオープンファクトリー、ガイド付きで工場を巡れる工場見学ツアー、工場の設備や道具を使ってモノづくりを体験できる工場ワークショップなど多彩なイベントを用意した。

 見学ツアーの一つであるヨシズミプレスと東日本金属の「熱血!金属ツアー」。定員いっぱいの12人が参加し、プレス機械で金属が一瞬のうちに加工される現場を体験した。インターネットでツアーを見つけて参加した千年写真(埼玉県川口市)の平井正義社長は「畑違いで全然違う。啓発された」と驚きの様子。学生の参加も多く、ヨシズミプレスの吉住研専務は「若い人から年配の方まで、立場の違う方たちが興味を持ってくれることがうれしい」と話す。

 このほか、区内にある「たばこと塩の博物館」がせっけんや万華鏡などをつくる「親子ものづくり体験」を実施したほか、「下町ものづくり会議シンポジウム」や「すみだ地域ブランド展示会」、墨田区を始めとした町工場の社長や社員が出演した映画『未来シャッター』の上映会を開催。老若男女を問わず、モノづくりの未来について考えさせられるイベントが増えている。
(文=茂木朝日、高橋沙世子)
昆梓紗
昆梓紗 Kon Azusa デジタルメディア局DX編集部 記者
「下町ロケット」の影響もあってか、町工場にまたスポットライトがあたっているように感じます。都内の工場は住宅街が近接している地域もあり、こういったイベントが住民が近所の工場に親しみがわくきっかけになればと思います。

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