日本はSIerの成長促す。ロボット先進5カ国が描くそれぞれの戦略とは?

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日本は製造業のロボット化率向上に取り組む(安川電機の産業用ロボット)

中国、大手育成に軸 米は「宇宙ロボ」

国際ロボット連盟(IFR)は主要国・地域のロボット関連の研究開発方針をまとめた報告書「ワールドロボティクス研究開発プログラム」を公表した。各国政府の取り組みを調査した結果、中国、日本、韓国、ドイツ、米国のロボット先進5カ国が、それぞれ異なる戦略を進めていることが浮き彫りになった。

報告書によると、中国はハイテク産業育成策「中国製造2025」に則り、製造業の能力向上を進めている。産業用ロボットやサービスロボットなどの技術開発により、国際競争力のある大手企業を少なくとも3社育成することを目指す。同時に、五つ以上のロボット関連の産業クラスター(集積)構築も見据える。

日本は製造業の組み立て工程のロボット化率について大企業で25%、中小企業で10%を目標に取り組みを進めてきた。ロボットシステムインテグレーター(SIer)の成長を促し、農業や社会インフラ、医療などの既存分野以外でのロボット活用も目指している。

韓国はロボット産業を中核産業と位置付ける。特に、中小製造業の競争力強化や医療・物流分野でのサービスロボット導入拡大、ロボット向けソフトウエアの開発などを重点項目に据える。

企業や大学、研究機関などの連携を加速するのはドイツ。起業家らによる革新的なアイデアの製品化・サービス化を進める。

2025年には研究開発投資を年間国内総生産(GDP)比で3・5%にする目標を掲げる。

米国もドイツと同様に産業界や学界などとの連携を促進。米国の重要な取り組みの一つが「宇宙ロボット」で、米航空宇宙局(NASA)が国際宇宙探査計画「アルテミス」を始動。米国防総省も無人システム技術への投資を進めている。

日刊工業新聞2021年7月7日

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