カシオ、高価格帯電子ピアノで攻勢―楽器事業でダンスミュージックとともに注力分野に

取扱店舗数700店超に開拓

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カシオの「セルヴィアーノ グランドハイブリッドGP-500BP」
 カシオ計算機は楽器事業の収益力を強化する。9月に参入した高価格帯の電子ピアノで、2016年3月末の取扱店舗数を700店以上に設定。新たな販路を開拓する。加えてDJ用機器の製品拡充を検討する。事業領域を広げつつ、収益性の高い製品を拡販することで、年率10%以上の事業成長を目指す。

 9月に発売した高価格帯ピアノ「セルヴィアーノ グランドハイブリッド」は、グランドピアノの音を再現した電子ピアノ。鍵盤にグランドピアノと同じ素材を使い音響構造をまねるなど、ピアノメーカーの技術者とも連携して音質を高めた。

 これまでカシオが手がけていたのは、低―中価格帯の電子ピアノだった。15万−40万円弱の高級ピアノへの参入により、従来は入り込めなかった販路の開拓を進める。事業領域を広げ、収益拡大につなげる。ピアノのユーザー層は「中国や新興国にも広がっている」(安藤仁執行役員楽器事業部長)といい、教育向けやプロ向けにグランドピアノの補助機として提案を進める。

 また1月にはDJ用機器市場にも参入した。米国や東南アジア、日本での販売を始めており「手応えは出ている」(同)。今後はさらなるラインアップ拡充を検討する。

 カシオは18年3月期を最終年度とする中期経営計画を進めており、売上高は15年3月期の3384億円から5000億円に引き上げる目標を掲げる。目標達成には年率10%以上の成長が必要になる。楽器事業でも電子ピアノとダンスミュージックを注力分野とし、全社と同程度の成長率を目指す。

日刊工業新聞2015年11月27日 電機・電子部品・情報・通信1面

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昆梓紗
デジタルメディア局
記者・編集者

カシオは音楽分野でメロディーを2小節入れるだけで曲ができるアプリを作ったり、おもしろいことをやりはじめている印象。ただ高価格電子ピアノはタッチ、音、など感覚的なこだわりが強いユーザーが多く、「カシオならでは」の強みをつくり、それをいかに打ち出せるかが重要になってきそうです。

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