電力各社、原発再稼働に備える。核燃料貯蔵能力を向上へ
使用済み核燃料の貯蔵に懸念
原子力発電所の再稼働が今後本格化するのをにらみ、電力各社が使用済み核燃料の貯蔵能力を高める計画をまとめた。原発を保有する電力9社と日本原子力発電(東京都千代田区)の貯蔵能力を、2030年ごろに計6000トン増強し、原発再稼働に向けた環境を整える。各社個別の取り組みと並行し、コンクリート製貯蔵容器などの新技術の導入や、貯蔵施設の共用に向けた検討を共同で進める。
電気事業連合会(電事連)が取りまとめた各社の増強計画によると、関西電力は原発が立地する福井県以外の地域で、30年ごろに2000トン規模の中間貯蔵施設を稼働させる方向で、20年ごろに場所を決める。北海道電力は燃料を金属の容器に密閉する「乾式キャスク貯蔵」を含め、従来の貯蔵方法以外の方法を検討する方針だ。
各社共同の取り組みではコンクリート容器の実用化のほか、高燃焼度燃料の貯蔵に関する技術的課題、今後新しく建設される中間貯蔵施設の共同利用の可能性も検討する。
原発再稼働が今後続くと、使用済み核燃料の量が一気に増える見込みだが、原子力事業各社の今の貯蔵能力2万トン強のうち7割はすでに埋まっている。
一方では日本原燃(青森県六ケ所村)の再処理工場建設が大幅に遅れているため、原発構内にある燃料プールでは貯蔵しきれなくなる懸念がある。
電気事業連合会(電事連)が取りまとめた各社の増強計画によると、関西電力は原発が立地する福井県以外の地域で、30年ごろに2000トン規模の中間貯蔵施設を稼働させる方向で、20年ごろに場所を決める。北海道電力は燃料を金属の容器に密閉する「乾式キャスク貯蔵」を含め、従来の貯蔵方法以外の方法を検討する方針だ。
各社共同の取り組みではコンクリート容器の実用化のほか、高燃焼度燃料の貯蔵に関する技術的課題、今後新しく建設される中間貯蔵施設の共同利用の可能性も検討する。
原発再稼働が今後続くと、使用済み核燃料の量が一気に増える見込みだが、原子力事業各社の今の貯蔵能力2万トン強のうち7割はすでに埋まっている。
一方では日本原燃(青森県六ケ所村)の再処理工場建設が大幅に遅れているため、原発構内にある燃料プールでは貯蔵しきれなくなる懸念がある。