すみだ水族館「ソーシャルディスタンス確保」の工夫が面白い

  • 0
  • 1
2mおきのシートで距離を取るよう促す

東京スカイツリータウン(東京都墨田区)にあるすみだ水族館。運営するオリックスのグループ会社は、来場者がソーシャルディスタンス(社会的距離)を確保できるよう、工夫を凝らしている。

水槽の手前など人が集まる場所の床には、丸いシートを敷き詰めている。約2メートル間隔で置いてあり、来場者がその上に立てば、距離を保てる。入り口に説明ボードを置き、協力を仰いでいる。

チケット売り場とカフェの会計列の床には、ペンギンが3羽並ぶイラストのマットを敷いた。チンアナゴ7匹のイラストもある。どちらも、いくつ並ぶと2メートルになるかを館内で人気の生き物で例えている。「2メートルがどれほどの距離か子どもに楽しく理解してもらう」(企画広報チーム)目的で設置した。

すみだ水族館は2020年、政府の緊急事態宣言発出で休館を余儀なくされた。営業再開の同年6月15日から、これらの対策を始めた。

一方で、距離を取るよう促す館内放送は、混雑時以外は実施しない。来場者の自主性に任せ、見学時の没入感を重視している。混雑対策では、土・日曜日に入場制限をすることがある。

イベントによる混雑発生を回避する工夫も凝らした。人気のペンギンへの餌やりは実施時間の予告を中止。担当の飼育員は来場者に近づくことがあるため、マスクとフェースガードを着用する。

このほか、カフェや一部スペースでのいすとテーブルを減らし、混雑抑制を図った。

これらの対策の成果もあり、来場者とスタッフから新型コロナウイルス感染者は出ていない。今後も厳しい措置は取らず、来場者を信頼して今の対策を続けていく。(戸村智幸)

日刊工業新聞2021年4月21日

関連する記事はこちら

特集