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京大など複数人の呼吸や心拍計測の非接触センサーを開発。乳幼児や高齢者の異常を発見

京都大学大学院工学研究科の阪本卓也准教授らは、医療機器ベンチャーのマリ(京都市下京区)と、複数人の呼吸や心拍を計測できる非接触センサー「VitaWatcher=写真」を開発した。乳幼児や高齢者の窒息などの異常を発見しやすくする。2月下旬に半導体商社の丸文から主に研究用として発売する。消費税抜きの価格は約45万円。2021年中に医療機器承認取得を目指し、将来は保育園や介護施設で需要を見込む。

同センサーは約7メートル以内の安静状態の対象者を自動検出する。さらに布団や衣服を透過する79ギガヘルツ(ギガは10億)帯のレーダーを使い、皮膚表面のわずかな動きから呼吸や心拍を推定する。個人差のある呼吸周期と位置情報を元に、近くに集まった複数人を区別して計測できる。

位置や呼吸の変動は画面で容易に確認できる。乳幼児の睡眠時の窒息や介護時の急変を防ぐための、常時の見守り負担を軽減する。新型コロナウイルス感染症の自宅療養者の重症化や睡眠時無呼吸症候群(SAS)などの早期発見など、家庭での応用も期待される。

日刊工業新聞2021年2月16日

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