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日本ガイシが社長交代。祖業に回復の道筋をつけた新社長の素顔

日本ガイシが社長交代。祖業に回復の道筋をつけた新社長の素顔

会見する大島氏(左)と小林氏

日本ガイシは4月1日付で小林茂取締役専務執行役員(59)が社長に昇格する人事を決めた。約7年ぶりの社長交代で大島卓社長(64)は代表権のある会長に就く。2050年に向けた長期ビジョンを策定し今春にも公表予定。その主要テーマとなる脱炭素社会の実現に向け本格的な事業を展開するにあたり、新たな経営体制で臨む。大島社長はトップ交代について「会社の風土改革や新商品の開発が進んできた。既存事業の増産投資もめどが付いた」と説明した。

小林次期社長は「全てのステークホルダーに誇りと信頼を持ってもらえる会社にしたい」と意気込みを語った。脱炭素社会に貢献する製品、デジタル変革(DX)や第5世代通信(5G)など次世代技術に関わる製品を強化する考えを示した。

【略歴】小林茂氏 83年(昭58)慶大法卒、同年日本ガイシ入社。16年執行役員、18年常務執行役員、20年取締役専務執行役員。東京都出身。

素顔/日本ガイシ社長に就任する小林茂(こばやし・しげる)氏 環境変化への強さ生かす

「この5年間粘り強く事業を立て直すことに注力してきた」。電力事業本部(現エネルギーインフラ事業本部)で祖業の「がいし」を手がけるガイシ事業の再構築に取り組んできた。ガイシ事業は回復の道筋をつけ、「21年度には黒字化できる見通し」(大島卓社長)だ。その成果を生み出した源泉には、中国での駐在など海外経験が豊富で「さまざまな環境変化に強い」と自負するタフさがある。大島社長も「非常に粘り強く決められたことをやり抜く。従業員がついて行ける人間だ」と太鼓判を押す。

大島社長の就任以来、役員間の自由闊達(かったつ)な議論ができるなど会社の変化を実感。ナトリウム硫黄(NAS)電池や亜鉛二次電池(ZNB)など、脱炭素社会に資する商品群の拡充にも余念はない。「当社は独自技術があるので伸ばしていける」と力を込め成長に挑む。趣味はゴルフや料理。(取材=名古屋・山岸渉)

日刊工業新聞2021年2月1日

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