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文科省が掲げる「デジタル推進プラン」、世界で通用するものはいくつある?

文部科学省は教育や科学技術などの各分野のデジタル化の方向性を示した「デジタル化推進プラン」を取りまとめた。ポストコロナ時代のニューノーマル(新常態)に対応するために必要なデジタル変革(DX)の取り組みを示した。さらにDX人材の育成や確保の重要性を強調した。ソフトとハードの両面から各分野のデジタル化に向けた取り組みを加速させ、世界との競争力の源泉となる成長基盤の構築を目指す。

研究開発のデジタル化に共通する課題として、データ駆動型研究や研究現場のDXを主導できる人材の育成や確保に努めるべきだとした。さらに研究開発の分野では三つの項目を示している。

デジタル社会への最先端技術・研究基盤の活用では、マテリアル分野で進む研究データの整理・収集などによるデータ駆動型研究開発の推進、スーパーコンピューター「富岳」の活用など研究基盤の整備・強化を挙げた。

将来の基幹技術として、公平性や透明性、説明性がある人工知能(AI)を実現するための基盤技術の研究と社会実装に向けた研究開発を推進する。また量子コンピューターを含む量子技術の研究開発の推進などを盛り込んだ。

研究環境のデジタル化の推進では、実験ロボットの研究開発など研究活動の機械化・遠隔化・自動化の推進を挙げた。

日刊工業新聞2020年12月25日

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