日立、ステレオカメラで人の行動・特徴3D解析―混雑空間でも即時推定
子ども連れの顧客や介助が必要な高齢者を発見可能
日立製作所は27日、人の行動とその属性(特徴)をリアルタイムかつ高精度に推定する技術を開発したと発表した。ステレオカメラで取得した3次元データを解析し、例えば、混雑した空間でベビーカーや車いすを認識し、子ども連れの顧客や介助が必要な高齢者を見つけられる。従来の監視カメラの2次元映像データの解析では難しかった。
ステレオカメラは1台のカメラの左右に二つのレンズを取り付けたセンサー。同時に左右2枚の写真を撮影でき、その視差によって奥行き方向の情報が得られ、空間を立体的に把握できる。
このステレオカメラを使って人の頭部付近のデータを抽出し、俯瞰(ふかん)した視点の画像データに変換、混雑した空間でも安定した位置計測を行えるようにした。画像上の人の位置の時間的変化を求めることで追跡も可能にし、追跡率を従来比で約30%向上した。
さらに、人とその周囲のモノの形状を立体的に分析し、ベビーカーや車いすなどを認識した上で、あらかじめ登録したデータと比較しそれらを持つ人の属性を推定する。ベビーカーやショッピングカート、車いすなど、人に付帯する物体を識別できるようにした。
高齢化や少子化、障がい者の負担低減などの社会問題に対し、QoL(生活の質)の向上を助けるサービスが求められている。今後、商業施設やオフィス、イベント会場などにおいて、多様化するニーズに合わせたサービスの提供に生かす。
ステレオカメラは1台のカメラの左右に二つのレンズを取り付けたセンサー。同時に左右2枚の写真を撮影でき、その視差によって奥行き方向の情報が得られ、空間を立体的に把握できる。
このステレオカメラを使って人の頭部付近のデータを抽出し、俯瞰(ふかん)した視点の画像データに変換、混雑した空間でも安定した位置計測を行えるようにした。画像上の人の位置の時間的変化を求めることで追跡も可能にし、追跡率を従来比で約30%向上した。
さらに、人とその周囲のモノの形状を立体的に分析し、ベビーカーや車いすなどを認識した上で、あらかじめ登録したデータと比較しそれらを持つ人の属性を推定する。ベビーカーやショッピングカート、車いすなど、人に付帯する物体を識別できるようにした。
高齢化や少子化、障がい者の負担低減などの社会問題に対し、QoL(生活の質)の向上を助けるサービスが求められている。今後、商業施設やオフィス、イベント会場などにおいて、多様化するニーズに合わせたサービスの提供に生かす。
日刊工業新聞2015年10月28日 科学技術・大学面