パナソニック、工場のIoTに一歩踏み込む―遠隔地のモーター監視・調整

海外工場の稼働管理可能

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サーボモーター・アンプの条件設定をスマホ上で実行
 パナソニックは2016年に、サーボモーター・アンプを遠隔地から監視し、パラメーターの調整や不具合を修正するIoT(モノのインターネット)サービスの提供を開始する。設備立ち上げ、不具合対応などを離れた場所から支援できるようにし、ユーザー満足度向上につなげる。遠隔地の機器を監視のみならず調整もできるサービスは珍しい。同社はサーボ市場の拡大が顕著な中国など、海外での利用も見込んでいる。
 
 モーターを制御するアンプに無線LAN子機を取り付け、通信機能を持たせる。専用アプリケーション「パナターム」を通じスマホなどからアクセスできる。

 パソコン、スマートフォン、タブレット端末(携帯型情報端末)で対象機器を監視・調整する。また、工場内に設置した親機を経由して外部との通信も可能。「中国など海外拠点で稼働するモーターも端末上で管理できる」(同社モータビジネスユニット)という。

 通信には仮想私設網(VPN)を活用し、伝送データの暗号化などにより安全性を確保する。利用する無線機器などを「遠隔地調整キット」としてユーザーに提供する方針だ。

 端末上では回転速度、トルクなど稼働状況を常時監視できるほか、ゲイン調整をはじめとした各種条件設定も行える。エラー発生、目標スペック未達といった設備立ち上げ時などの課題を素早く解決に導く仕組みだ。

 工場自動化(FA)機器メーカーはIoT技術を用い遠隔地から製品を管理できるサービスを相次いで開始している。ただ現状ではネット経由で遠隔監視し、対応などは主に現場レベルで行うシステムが中心。

 工場外から調整なども行える一歩踏み込んだIoTとなるだけに、同社の新サービスは注目される。

日刊工業新聞社2015年10月27日 総合1面

COMMENT

昆梓紗
デジタルメディア局
記者・編集者

調整まで遠隔操作できるとなると、かなり現場に人がいらなくなりそうです。汎用性も高そうですし、工場以外でも活用できる場が広がりそう。

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