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抗がん剤の暴露を防ぐ。九大などが調製向けヒト型双腕ロボット開発

夜間運転などにも対応し、1年程度で実用化目指す
抗がん剤の暴露を防ぐ。九大などが調製向けヒト型双腕ロボット開発

九大などが開発したロボット

 九州大学安川電機、日科ミクロン(埼玉県三郷市)と共同で、抗がん剤の調製向けのヒト型双腕ロボットを開発した。抗がん剤の調製で起こり得る薬剤師の暴露を防ぎ、作業者の精神的負担を軽減できる。今後、実用化に向けて半年から1年程度、夜間運転などを目指して改良を行う。

 今回の双腕ロボットは、調製に必要な機器の確認から完成までを行う。目視作業を重量測定器で代行することなどによって作業効率を高めた。調製後の輸液バッグのオゾン水洗浄装置を内蔵している。9月にはロボットが調製した抗がん剤を初めて患者に投与した。

 抗がん剤は正常細胞に触れると副作用が生じる場合があり、薬剤師だけでなく医師や看護師も暴露のリスクがある。2014年には厚生労働省が関係機関に暴露対策を講じる通知を行っている。現在、調製にはマスクや手袋など防護服を着用するが、暴露から完全に身を守るのは難しいという。
日刊工業新聞2015年10月26日 科学技術・大学
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役ブランドコミュニケーション担当
いろいろ調べてみると抗がん剤で暴露のリスクが結構あることが分かった。もちろん導入コストの問題もあるだろうが、ロボットの活躍の余地はあるのではないか。家庭での抗がん剤治療も増えてきており、より簡易なシステムも求められるはず。

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