荒川の町工場開発の「卵とき」専用ツールがもたらす別次元の食感。購入特典は「町工場おじさん」カレンダー

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トネ製作所初の自社商品「ときここち」

荒川区の下町で創業して半世紀以上となる精密板金加工のトネ製作所(東京都荒川区、利根通代表取締役)は、 駅のホームドアの中に入っている精密部品など、 人目に触れないところにある精密で高い加工技術が必要な部品を造り続けてきた。

年間売上が10億円に届いた時代もあったが、 世の中の町工場と同じように少しずつ海外の工場などに仕事が流れ、 今では全盛期の1/3ほどの売上。

それを受けて同社は起死回生を図り、どうせなら「人目に触れない」のではなく、 「孫におじいちゃんはこれを作ってるんだぞ!と見せるような商品を作りたい」という思いから、 「はじめての自社商品」 を開発した。それが「ときここち」 だ。

この商品は「生卵を溶き、混ぜる」ことにしか使えない、究極にニッチなキッチンツール。しかし、 ステンレスを加工することに半世紀を費やしてきた工場の意地が詰まった商品であり、箸でかき混ぜた卵がドロっとしているのに比べて、 「ときここち」で溶いた卵はサラサラという表現が相応しいほどに良く溶かすことができる。

これを使って溶いた卵を使った「卵かけごはん」は別次元の食感、 別次元の滑らかさであるという。

しかしこの「ときここち」、全く白い部分の無い卵焼きや茶碗蒸しが作れるため、すし職人などから絶賛されたが、ひとつ4,290円という高品質ゆえの高価格から、2019年の発売以来、大ヒットとまではいっていない。

そこでトネ製作所はキャンペーンを打ち出した。来年1月31日の注文分まで、同社ホームページから「ときここち」を購入すると抽選で1名に「1年分の卵」と「1年分のお米」つまり「1年分の卵かけごはん」をプレゼントするというものだ。

もちろんこれも面白いキャンペーンではあるが、目を引くのが「町工場おじさんカレンダー 2021」だ。

このカレンダーは、トネ製作所の従業員の作業風景を企業秘密部分は隠して写真におさめたもので、名前こそ「町工場おじさん」だが、 子どもや孫に「こうやって働いているんだぞ」「働く男の背中はカッコ良いぞ」と自信を持って見せられるような、 中小企業のものづくりに賭ける思いが表現されている。

2022も作る気満々の「町工場おじさんカレンダー 2021」

このカレンダーは期間内に「ときここち」を購入すると、抽選は関係なく自動的に同梱される。

取材に応じた利根氏は、「『ときここち』のPRのために製造の現場を撮ってもらったが、写真の出来がよかったので、町工場を盛り上げようとしてくれているブランディング会社からの、カレンダーにしようという提案を受けた。個人的に気に入っているのは表紙にもなっている、プレス機を踏む従業員の横顔」と語る。

「1年分の卵かけごはん」を狙うのもいいが、町工場の現場を見ることができるカレンダーを目当てにキャンペーンに参加するのも面白そうだ。

代表取締役の利根通氏(左から二番目)とそのご家族

ニュースイッチオリジナル

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