中央大がイヌ用の人工血液を開発!ペットの輸血向け

5年後の実用化目指す

 中央大学理工学部の小松晃之教授らは、イヌ用の人工血液を開発した。酸素を運ぶ役割を担うたんぱく質「ヘモグロビン」をイヌ由来のたんぱく質で包んだ直径8ナノメートル(ナノは10億分の1)の複合体を作製し、血液中に含まれる赤血球の代替物として機能することを明らかにした。ペットなどの動物に対する輸血治療への貢献が期待できる。

 今後、製薬企業と共同でイヌに対し人工血液の治療の有効性や安全性などを検証していく。5年後をめどに実用化を目指す。

 血清中に多く含まれるたんぱく質「血清アルブミン」を作るDNAをイヌの肝臓から取り出した上で酵母に入れて増殖させ、同たんぱく質を抽出。その後、ウシの赤血球から取り出したヘモグロビンをイヌ血清アルブミンで包んだ複合体を作り、その構造と酸素結合能を明らかにした。

 研究チームはすでにヒト由来の血清アルブミンでヘモグロビンを覆った複合体を作製済み。血圧上昇などの副作用がないことを動物実験で確認している。

 国内では犬猫の飼育頭数が2000万頭を超え、ペットの医療に対する需要が高まっている。動物の輸血の頻度も増加傾向にあるが、現状では輸血が必要な重症動物に対しては獣医師が自分で輸血液を入手する必要がある。

日刊工業新聞2015年10月26日 科学技術・大学

明 豊

明 豊
10月26日
この記事のファシリテーター

ネコ用とかになるとまったくこの仕組みは通用しないのだろうか。たぶんそうだろう。

この記事にコメントする

  

ファシリテーター紹介

記者・ファシリテーターへのメッセージ

この記事に関するご意見、ご感想
情報などをお寄せください。