女性客に“甘〜い誘惑”―コンビニ各社、オリジナルブランド菓子競う

入れたてコーヒーの経済圏拡充にも一役買う

  コンビニエンスストア各社がオリジナルブランドの菓子開発に力を入れている。大ヒットしたコーヒーとの買い合わせによる販売増とともに、「消費が狭くなる中、女性客を確保して全体を持ち上げる」(伊藤徹サークルKサンクス取締役)のが狙い。各社が特色を出そうと試行錯誤している。

 サークルKサンクスは菓子のオリジナルブランド「シェリエドルチェ」を11月10日に刷新し、30代女性がターゲットのタルトやバームクーヘンなどを発売する。ロゴを柔らかいデザインに変え、パッケージにも華やかさを持たせた。同ブランドは2007年11月に発足した。「当初は男性が手軽に買える菓子を目指し、ボリュームを出すなどしてきたが、ニーズと品ぞろえがずれてきた」と、川口雅洋商品本部デイリーフーズ部長は反省を込めて話す。

 ファミリーマートは11月に自社の「ファミマカフェ」に合う菓子として、2粒で消費税込み価格258円のチョコレートを発売する。本多利範取締役は「専門店に負けない味」と自信をみせる。一方で「コーヒーと何が合うか。各社ともまだ納得できていない」と漏らす。

 商品開発で業界をリードするセブン―イレブン・ジャパンも「セブンカフェとの併売比率が高い。専門店品質で手軽な価格の商品は、まだ量販店などが手を付けていないカテゴリー」(鎌田靖取締役)と、小容量焼き菓子に着目する。12月にはドーナツを大幅刷新する予定だ。「当社が発表した瞬間から他社も展開する。圧倒的な差別化が必要」(同)と、開発チームを組み直した。

 ミニストップは強みとするソフトクリームなどのコールドスイーツで、16年2月期は前年同期比17・2%増の販売目標を掲げる。11月発売の「プレミアム和栗モンブランソフト(同320円)」について、宮下直行社長は「当社でたぶん初となる数量を売りたい。価格はやや高いが、ガンガンやっていく」と意気込む。

 ローソンは女性を中心とした「甘いものが食べたいが、健康面が気になる」との声に応え、ナチュラルローソンブランドでナッツなどを使った菓子を出している。

 飲み物の工夫も進む。ファミマはコーヒーの機械を使い、ティーバッグに湯を注いで作る紅茶を20日に、湯とホットミルクを注いで作る抹茶ラテとココアを27日に発売。ミニストップはコーヒーの豆や焙煎(ばいせん)方法を今月刷新した。16年2月期はインストアコーヒーの販売数量で、前年同期比35・9%増を計画している。

日刊工業新聞2015年10月23日 生活面

森谷 信雄

森谷 信雄
10月23日
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独自の味覚を出せて女性客を引きつけられるのがスイーツです。コンビニは女性比率向上に力を入れていますから、有力な集客ツールとなります。しかも粗利益率も高い。こんな商材を放っておく手はないと各社が力を入れ始めた格好でしょうか。

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