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ロシア第2の航空会社、トランスアエロが事実上破綻

S7航空航空が株式取得
ロシア第2の航空会社、トランスアエロが事実上破綻

トランスアエロ航空のA380のイメージイラスト(エアバス提供)

 ロシア第2の航空会社、トランスアエロ航空(TSO)が事実上破綻した。現地時間10月21日までにロシアのタス通信などが伝えた。12月15日までは運航する見通し。

 報道によると、負債額は60億ルーブル(約115億7000万円)。タス通信は20日、ロシア第3の航空会社、S7航空(SBI/S7)がトランスアエロの株式51%以上を購入する契約を締結したと伝えている。

 アエロフロート・ロシア航空(AFL)はトランスアエロを支援するフライトコーディネーションセンター(FCC)を設立。ロシア国内の他航空会社とともに運航をサポートする。

 トランスアエロは1991年11月設立。モスクワのドモジェドボ国際空港を拠点に運航している。2012年6月にはエアバスA380型機を4機発注済み。破綻すると、スカイマーク(SKY)が発注していた6機に続き、引き渡しできないA380が増える可能性がある。

 エアバスによると4機のA380について、トランスアエロ航空からの発注は取り消されておらず、継続して受注しているという。

 A380は9月末現在、18社から計317機を受注。うち、13社に171機を引き渡している。受注残は146機。
吉川忠行
吉川忠行 Yoshikawa Tadayuki Aviation Wire 編集長
ロシア2位のトランスアエロが事実上破綻し、3位のS7航空が株式取得。A380を4機発注していますが、現時点でキャンセルにはなっていません。

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