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がんなどの高度最先端治療の中核拠点へ。近大医学部が移転

がんなどの高度最先端治療の中核拠点へ。近大医学部が移転

近大が移転・新設する医学部・病院完成予想図

近畿大学は大阪府大阪狭山市の医学部と近畿大学病院を堺市南区に移転・新設する計画について、時期を2024年春とする概要などを決めた。9月に移転先の住民説明会を終え、理解を得たとしている。建屋は地下1階・地上10階、延べ床面積14万7000平方メートル。施工事業者をこれから選定し、21年10月に本工事に着手する。用地は大阪府と堺市から有償で譲り受けるが、事業費は未定としている。

移転先は泉北高速鉄道泉ケ丘駅の北側駅前で、泉ヶ丘プール跡地と府営住宅跡地。敷地面積は11万6000平方メートル。

新設により、強みとするがん治療や心臓・脳血管障害など高度最先端治療を強化して優秀な人材確保も図る。ITで病院の機能を効率化する。

国内外から患者が訪れ、がん・脳心血管領域で西日本随一の研究・診療中核拠点を目指す。

現在の規模は医学部が学生735人、大学院医学研究科110人。病院は病床929床、診療34科。いずれも開設から約45年たち建屋が老朽化。建て替えと病院運営の効率化を目的に、14年に大阪府、堺市と基本協定を結び、移転計画を進めている。移転後の跡地の活用策については未定。

日刊工業新聞2020年10月5日

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