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「名古屋のLCC」エアアジアが来春就航へ

ANAとの"仲違い"から2年
 【名古屋】2016年春の就航を目指す格安航空会社(LCC)のエアアジア・ジャパンは、2020年をめどに機材数を約20機まで増やす計画を明らかにした。同社は中部国際空港を拠点とする初のLCCで、単純計算では1日最大120便程度を運航し、中部に発着する航空会社で最大となる見通しだ。

 小田切義憲社長が明らかにした。16年春に2機の機材で運航を開始し、中部と札幌(新千歳)、仙台、台湾・台北を結ぶ3路線を開設。その後は年5機ペースで機材を増やし、就航都市も拡大する方針。18年度には単年度での黒字化を見込む。

 マレーシアのLCCであるエアアジアは、12年にANAホールディングス(HD)と合弁会社を設立して日本の国内線に参入したが、ANAHDとの経営方針の隔たりなどからいったん撤退。14年7月に楽天やノエビア、アルペンなどの出資を受けて新会社を設立し、再参入の準備を進めている。16日に新会社として初の機体となるエアバスA320型機(写真)を受領した。
日刊工業新聞2015年10月19日建設・エネルギー・生活面
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
エアアジア日本法人は、中部に拠点を置く初めてのLCCとして再スタートを切ることになりました。機体受領後の記者会見では「名古屋はLCCのホワイトスポット(空白地帯)」と繰り返していたのが印象的でした。 新幹線の便がよく、車社会でもある中部にLCCが根を張ることは一筋縄ではいかないと思いますが、ぜひともそれを乗り越え、「中部のLCC」として定着してほしいですね。

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