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室内光で発電する「太陽電池搭載マウス」、リコーなどが開発

リコーとビフレステック(東京都文京区)は、リコーの固体型色素増感太陽電池を搭載したマウス「スマート・アール・マウス=写真」を共同開発した。同電池は室内光で発電できる。1万個限定で10月1日に国内で発売する。価格は1480円(消費税抜き)。同電池を一般向けに実用化したのは初めてという。

太陽電池の回路設計やリチウムイオンキャパシター(蓄電装置)などの組み込み技術を持つビフレステックが同電池をマウスに組み込んだ。本体重量は約60グラム。1日1時間程度のパソコン操作でマウスを利用する際は充電不要で利用できる。使い捨て電池を使用していないため、環境にもやさしい。

急な電池切れの場合でも付属のマグネット式USB充電ケーブルをパソコンと接続することにより、約90秒でフル充電できる。

リコーは固体型色素増感太陽電池の開発に、複合機で培った有機感光体の技術を応用した。同電池の電解質を固体材料のみで構成することで、電解液を用いる電池が抱える液漏れや腐食といった安全性や耐久性に対する課題を解決した。これまでBツーB(企業間)向けに販売してきた。

日刊工業新聞2020年9月21日

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