川内原発「最終点検作業」ベースロード電源への道のりは・・

24時間連続運転で再稼働すれば夜間電力の揚水も容易に

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原子力の利用再開を産業界は待ち望んでいる(九電川内原発)
 九州電力は川内原子力発電所(鹿児島県薩摩川内市)2号機の再稼働に向け、核分裂を抑える制御棒が正常に動くかどうかなどの最終点検作業を14日に行う。問題がなければ15日に再稼働させる見通し。原発の再稼働は8月の川内1号機に続く2基目となる。関西電力高浜原発(福井県高浜町)3、4号機や四国電力伊方原発(愛媛県伊方町)3号機でも再稼働の手続きがヤマ場に差しかかりつつあり、産業界が待ち望む原子力の利用再開が急ピッチで進みそうだ。
 
 再稼働が秒読みの段階にある川内2号機では、原子炉を起動時と同じ高温・高圧状態にしての最終的な点検作業を9日から実施。14日には制御棒の動きを確認するための点検を行い、運転再開に備える。国内の原発として約2年ぶりに運転を再開した川内1号機に続く再稼働となる。

 高浜3、4号機も再稼働にかかる原子力規制委員会の審査が、先週末にすべて終了。関電はすでに使用前検査を進めている3号機に続き、4号機でも最終的な手続きとなる使用前検査の申請を近く同委に行う見込みだ。再稼働の前提となる規制委の審査にすべて合格したのは川内1、2号機に続いて2例目。

 一方、伊方3号機については原発が立地する伊方町の町議会に続き、愛媛県議会も再稼働を認める決議を先週行った。再稼働には県と同町の同意を得る必要があるとされる。議会の決議を踏まえて中村時広県知事と山下和彦伊方町長が、それぞれ最終判断を示す。

 伊方3号機については7月に規制委が、国の新しい規制基準に適合するとの「合格証」を出した。地元の同意を得られれば冬にも運転を再開できる見込み。ただ高浜原発を巡っては、4月に福井地裁が再稼働を差し止める仮処分を決定し、裁判が続いている。決定が覆らなければ、運転を再開できない。

日刊工業新聞2015年10月14日 3面

COMMENT

産業界が望んでいた川内原発2号機の再稼働が始まる。この後、高浜3,4号機、伊方原発3号機と続く予定だが、高浜原発に関しては福井地裁による再稼働の差し止め仮処分が決定しているので悩ましい。関西電力は、14日付日刊工業新聞の別掲「関電、水力発電に投資増‐コスト・CO2減に貢献」にあるとおり、水力発電の増設を発表し、揚水式発電をも意図している。24時間連続運転の原子力発電が再稼働すれば、夜間電力による揚水が容易となり、コスト削減、CO2削減の相乗効果を生む。産業界は、原発の再稼働により東北大震災以前に位置付けられたベースロード電源としての原発復活を望んでいるが、その道のりは遠い。

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