暑さとコロナ両にらみ、製造現場の最前線は?

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産業界は新型コロナウイルス流行下で迎える夏本番に備え、現場での暑さ対策を本格化する。富士電機は通気性の高いフェースシールド(写真)を試作した。三菱電機は発電所で働く現場従業員全てにファン付き作業服を配布する。工場などで感染防止目的のマスク着用と、熱中症防止など健康対策の両立は容易ではないが、モノづくり継続やインフラ維持へ向け各社とも工夫を凝らす。

通気性高める“装い”

富士電機はフレーム部に換気口を持つ独自のフェースシールドを試作した。生産技術子会社の富士電機エフテック(埼玉県鴻巣市)の金型ノウハウを生かし、帽子やヘルメット装着時でも使えるデザインを採用した。使用者の額が当たるフレーム支持部の面積を広げてズレを防ぐなどの細かな工夫も施す。今後はインバーターや回転機などを製造する国内工場に試験導入する。本社がある東京都品川区の学校などへの寄付も検討する。

三菱電機は発電所での発電機などの設置・保守担当者全員にファン付き作業服を配布。また、現場近くにミストシャワーを散布した飲み物常備の休憩所を設ける。東芝も客先に加え、製造現場の一部で空調服を導入する。

マスク不要へ 作業距離を確保

三菱ケミカルは夏場のマスク着用について、ソーシャルディスタンス(社会的距離)確保を前提にしたマスク不要の注意喚起を行う。石油化学プラントは屋外作業が日常的だが、ほとんど防爆対象エリアで空調服を着られない場合が多い。

神戸製鋼所も、1人で作業・移動している時や、フェースシールド・防災面装着時、ソーシャルディスタンス確保時に限りマスク着用を不要とする。高炉での暑さ対策はもともと各社徹底しており、クーラーや扇風機の設置や水分・塩分補給、休憩時間確保などで作業員の健康を守る。

気象庁の予報によると、7―9月平均気温が全国的に平年より高くなる見通しだ。

日刊工業新聞2020年6月30日

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