自然派化粧品のラッシュジャパン、果実からせっけんを“シェフ”が手作り

ユニークな製品、無農薬で肌にやさしく

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原材料はオレンジ、イチジク、ココナツ、キュウリやショウガ、シイタケに、バラやラベンダーなどの食品や花だ
 みかん、クランベリー、ブランデーが材料と聞けば、普通はおいしいお菓子を連想するはず。そうした材料でせっけん、歯磨きを製造するのが、イギリスに本社を置く自然派化粧品のラッシュだ。同社は新鮮な果物や野菜が原材料のバス用品や化粧品を日本を含めた世界各国で展開。国内では同社初の大型店出店も検討中だ。

 ラッシュジャパン(神奈川県愛川町、046・284・5677)の生沼清司社長は「2014年度のグローバルな売り上げは前年同期比31・1%増の1044億円で、年々増加傾向」という。同社によると日本における自然派化粧品の市場規模は1000億円を超え、年々拡大している。

 国内の137店舗で販売する色鮮やかなせっけんや入浴剤、ヘアケア製品などは、神奈川県愛川町の工場でほぼ全てを手作りする。同工場は“キッチン”、製造者は“シェフ”と呼び、工場で見学者相手に実演する松田直人さんの前職業は、お菓子をつくる本物の“パテシィエ”だ。

 原材料はオレンジ、イチジク、ココナツ、キュウリやショウガ、シイタケに、バラやラベンダーなどの食品や花。「肌につけるものは食べるものと同じ」と無農薬・無肥料にこだわり、日本の契約農家から仕入れて地産地消を実現している。

 こうして作られるラッシュの製品は固形が特徴。せっけんだけでなく、固形歯磨きや、手で泡立てて使う固形シャンプーもある。中でも唐辛子を配合した固形シャンプー『レッドペッパー』は訪日外国人客に人気が高い。「中国の薄毛に悩む男性に人気。唐辛子の刺激が良いのでは」(同社広報)という。

 固形製品化により水や容器材料を減量でき、環境にも優しいというのが同社の考え方。清水亮マニュファクチャリング 統括シニアマネージャーは「水分はバクテリアの繁殖を進める要因。合成保存料を可能な限り使用せず、原材料が持つ力で保存するセルフプリザービング処方を成し遂げるのが固形化だ」と説明する。

 包装パッケージを最小限に抑えて店頭に並ぶ製品はカラフルで強く甘い香りを放ち、視覚・嗅覚で旅行客や行き交う人々の興味を引く。包装に商品説明の記載がないため、逆に丁寧な接客で商品の良さを伝えることができるという。

 若年層だけでなく幅広い世代の顧客取り込みが課題で、生沼社長は「来年にもスパを併設した200平方メートル以上の店舗を検討中」と同社初の大型店を計画する。

日刊工業新聞2015年10月06日 建設・エネルギー・生活面

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石けんなど化粧品の原料に果実や野菜を使うという発想は驚きです。 思わず使いたくなってきました。

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