京王電鉄、事業用新型車両に除雪機能

北陸新幹線は「雪対策」万全!

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京王線の新型事業用車両
 京王電鉄は総合高速検測車や資材の運搬用貨車をけん引する新型事業用車両(写真)を2016年2月に導入する。導入に向け、9月26日から30日の5日間、試運転を実施した。現在、けん引車両は3両。新型車両は新たに線路上で除雪ができる排雪板を備え、降雪時に運行して、列車運行への影響を軽減できる。導入車両数は2両で、総合車両製作所(横浜市金沢区)が製作。投資額は約4億円となる。

 車体がステンレス製で現行の鋼鉄製に比べ、軽量化した。前面の塗装は営業列車との差別化や夜間走行時の視認性を重視し、黄色とした。新型車両は、現行のけん引車両と順次置き換える計画。

 京王電鉄は営業列車と同じ速度で軌道・架線の検測が可能な総合高速検測車を08年から導入し、検測精度の向上や周期の短縮化を図った。これに加え、新型車両の導入で、降雪時の列車の遅延を軽減する。

JR西日本は初の耐雪保守車両を配備


日刊工業新聞2015年2月25日付の記事を一部修正


 3月14日に開業した北陸新幹線。北陸新幹線の最大の敵はなんと言っても雪。降雪の多い富山県や新潟県を支障なく運行するため、JR西日本では同社初となる耐雪仕様の保守用車両を配備した。保守用車両の数は多くないため、通常の気動車と部品を共通化するなどの工夫もこらしながら、安全運行のため万全の備えで臨む。
 
 東北新幹線などの雪対策は散水による融雪が多いが、北陸新幹線は散水のための水を確保できる河川が少ないため、高架橋上の線路脇と高架橋下に貯雪スペースを設けた。通常の雪は列車走行で線路脇に除雪し、豪雪時は夜間に除雪作業車で高架橋下に投雪する。
 
 高架橋上の貯雪スペースを確保するために軌道を約1メートルかさ上げしているため、保守用車には軸箱外側に逸脱防止ガイドと、車体を支える油圧式のアウトリガーを装備した。
 
 万が一脱線しても、逸脱防止ガイドで線路脇の貯雪スペースへの転落を防ぎ、アウトリガーの操作で自力で立て直せるため、迅速な復旧が可能。
 
 この機能は新幹線運行前の早朝に線路の安全確認をする確認車と、夜間に除雪する除雪作業車に搭載した。確認車は子会社のジェイアール西日本テクノス(兵庫県尼崎市)が開発した。雪がブレーキと車輪の間に入り込まないよう耐雪ブレーキを搭載。線路上の障害物を検知する支障物検知装置は雪かき器と一体化した。車両部品はJR西の気動車と共通にして、部品確保の安定化と効率化を図り、8両を配備した。
 
 除雪作業車は新潟トランシス(東京都千代田区)が製造。線路上から60センチメートルの積雪に対応できる。かさ上げした軌道でも線路横の雪を掘り下げられるよう雪のかき寄せ翼が約30センチメートル下降。除雪作業車は23両を配備し、このうち11両は新幹線の除雪作業車として最高出力の800馬力を発揮して重たい雪に備える。

日刊工業新聞2015年09月30日 建設・エネルギー・生活面

COMMENT

高屋優理
編集局第二産業部
その他

雪で電車が止まると、寒い中、足止めを食らうことになり、本当に困ります。ここ数年、首都圏でも大雪が増えている気がするので、京王電鉄のこうした対応は心強いと思います。

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