【新型コロナ】国内回帰+ASEAN...自動車や電機の供給網多元化を急ぐ政府の狙い

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経済産業省はサプライチェーン(部品供給網)の多元化に関する枠組みをまとめた。新型コロナウイルスの感染拡大で露呈した製造業の課題に対し、国内回帰の動きを推進する一方、東南アジア諸国連合(ASEAN)各国での新たな供給網確立を促す。早ければ5月から公募を開始し、2024年度までの事業期間による展開を見込む。

支援事業はサプライチェーン強靱(きょうじん)化を目的にASEAN各国での設備導入や実証試験、企業化調査(FS)などを対象に実施する。災害や国際情勢の急激な変化などの発生を想定し、部素材の供給元や製造拠点の複線化によるリスク低減につなげる。在庫管理システムや生産管理システムなどデジタル技術の活用によるネットワーク構築の動きも後押しする。

新型コロナで需要が劇的に拡大したマスクなどの衛生関連製品のほか自動車、電機、医療機器など製造業全般を対象とする。投資額に対して大企業は2分の1、中小企業や企業グループはそれぞれ3分の2、4分の3の補助率を検討している。

事業は「日ASEAN経済産業協力委員会(AMEICC)」の枠組みを活用。供給網確立には複数年を要するため、政府からAMEICC事務局へ拠出する方法で進める。

経産省は製造業の国内回帰を掲げる一方、グローバルなモノづくり体制維持と調達経路分散化を目的に、補正予算に「海外サプライチェーン多元化等支援事業」として235億円を計上している。

日刊工業新聞2020年5月6日

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