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【新型コロナ】飛沫対策にアクリル製スクリーン、接客カウンターに提案

名古屋樹脂工業が本格生産

名古屋樹脂工業(名古屋市西区、伊藤誠一社長、052・522・1125)は新型コロナウイルス対策として、店舗の接客カウンターや打ち合わせスペースなどの飛沫(ひまつ)感染を防ぐためのアクリル製「飛沫感染防止スクリーン」の販売を始めた。「感染症の脅威はこれからも起こり得る。一過性でなく、恒久的なものとして提案してきたい」(伊藤社長)としている。

アクリルは樹脂の中でも透明度が高く、ガラスより光透過率が高い。このため接客カウンターなどに設置しても違和感が少ない。また破損しにくく、破損してもガラスのように飛び散らないため、安全性も高い。

同社はすでに個別依頼のあった銀行やドラッグストア向けに納入。生産、販売体制を整え本格展開に乗り出す。スクリーンは1台5000―1万円程度(消費税抜き)。サイズはカスタマイズに応じるほか、アクリル製より安価なポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂製や強度に優れるポリカーボネート製も用意する。

同社はプラスチックシートの大型熱成形を得意とし、コンビニエンスストアや自動車のブランドサイン、半導体装置や医療機器の部品を手がける。地元、愛知県内での新型コロナの感染拡大を受け、名古屋市に100台を寄贈する。市内9区のうち、西区分を22日に納入した。伊藤社長は「役所で働く人たちと市民の双方の予防につながれば」と語った。(名古屋)

日刊工業新聞2020年4月27日

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