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グッドデザイン賞1337件が決定!デザイナー不在のプロジェクトも多数受賞

受賞企業数は909社、審査対象数は3,658件と過去最多
 日本デザイン振興会は、グッドデザイン賞の2015年度受賞結果を発表し、1,337件がグッドデザイン賞を受賞した。この中より特に高く評価され、特別賞候補となる「グッドデザイン・ベスト100」が発表された。東日本大震災からの復興促進を目的に2011年度より実施されている特例措置枠での受賞が60件、タイ、インド、シンガポールからの受賞が51件含まれている。受賞企業数は909社、審査対象数は3,658件。
 このほか、10年以上生産、販売が続けられユーザーから支持を得ている商品などに贈られる「グッドデザイン・ロングライフデザイン賞」に33件が選ばれた。

 「グッドデザイン・ベスト100」に選ばれたデザインの特徴としては、「丁寧」「変革」「協創」などのキーワードが挙げられるという。伝統的な魅力を継承しながら未来につないでいると評価されたマツダの「マツダ ロードスター」、パイロットコーポレーションの摩擦熱で無色になるインキを使用した「フリクション」、デンソーの外科手術補助装置「iArmS」、WHILLのパーソナルモビリティ「WHILL Model A」などの製品のほか、オリンパスのオープンイノベーション活動「OLYMPUS OPC Hack & Make Project」、福岡県みやま市の「みやまスマートコミュニティ」などのビジネスモデルも受賞している。

 「グッドデザイン・ロングライフデザイン賞」には、東亞合成の瞬間接着剤「アロンアルファ」、大幸薬品の胃腸薬「正露丸」、トヨタの「トヨタ ハイエース(バン、コミューター、ワゴン)、トヨタレジアスエース」などが選ばれた。

 グッドデザイン賞は今年で59回目。応募数、受賞数とも年々増加傾向にある。審査委員長の永井一史氏は「背後にある仕組みや完成するまでのプロセスを含めてデザインととらえ、世の中でデザインに対する認識の枠が広がってきたことがわかる受賞となった。デザイナー以外の多くの人が関わっているプロジェクトや、デザイナーが不在のプロジェクトが評価されるようになった」と評した。
 審査副委員長の柴田文江氏は「漠然と社会全体を狙ったものというより、使う人一人ひとりに対し有益であるかを考えたデザインが多かった。社会に、しなやかで新しい仕組みが生まれてきていることを感じさせる受賞」と述べた。

 10月30日にはグッドデザイン・ベスト100より「グッドデザイン金賞」などの特別賞が発表され、同日よりグッドデザイン賞、グッドデザイン・ロングライフデザイン賞は東京ミッドタウンで開催される受賞展「グッドデザインエキシビジョン2015」(G展)に出展される。「グッドデザイン大賞」は11月4日に決定する。
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昆梓紗
昆梓紗 Kon Azusa デジタルメディア局DX編集部 記者
10月30日からの受賞展では受賞作品が一堂に会するほか、一部受賞商品を販売するポップアップストアも設置される予定です。 何かと物議を醸しているデザイン業界ですが、使う人のことを真剣に考えたデザインは、モノ・コトと人を結ぶのだなと感じました。

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