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ANA「空席待ち」最上位会員を最優先に

国内線で30日から
 全日本空輸(ANA)は、国内線の空港での空席待ちについて、マイレージサービスの最上位会員「ダイヤモンド」の優遇を強化する。9月30日から。

 これまでの空席待ちでは、優先順位がもっとも高い「種別A」はダイヤモンド、3段階あるマイレージ会員制度で2番目の「プラチナ」、3番目の「ブロンズ」、プラチナとダイヤモンド会員が入会できる「ANA スーパーフライヤーズカード」会員、スターアライアンスの「ゴールドメンバー」と「シルバーメンバー」だった。

 30日からは優先順位の最上位を「種別S」に改め、ダイヤモンド会員のみに変更。これに次ぐ「種別A」は、従来の種別Aからダイヤモンド会員を除いた乗客が対象となる。続いてプレミアムクラス席と普通席を希望する乗客が「種別B」、シニア空割とスカイメイト割引の乗客が「種別C」となる。

 一方、日本航空(JAL)では、国内線の空席待ちで優先順位がもっとも高い「種別S」は、マイレージサービス最上位「ダイヤモンド」と2番目の「JGCプレミア」、ワンワールドの「エメラルド」の乗客を対象にしている。

 ANAでは昨年11月1日からダイヤモンド会員に対し、事前改札後に最優先で搭乗できるサービスを国内線全路線に拡大。ダイヤモンド会員の搭乗後に優先搭乗を実施し、最後に一般乗客が搭乗する。国内線の空席待ちもダイヤモンド会員を優遇することで、差別化を図る。

 ダイヤモンド会員の条件は、搭乗実績を示す「プレミアムポイント」が年間10万ポイント以上で、このうちANAグループ運航便が5万ポイント以上。ANAの普通運賃の場合、成田-ニューヨーク線を例にすると、エコノミークラスで8往復、ビジネスクラスは6往復、ファーストクラスは5往復で条件に達する。

 成田-ニューヨーク線のビジネスクラスは、1往復約120万円から。搭乗実績を積み増す手法は複数あるが、同路線のビジネスクラス普通運賃で6往復した場合、約720万円かかる。
吉川忠行
吉川忠行 Yoshikawa Tadayuki Aviation Wire 編集長
ANAがダイヤモンド会員の優遇強化。国内線の空席待ち順位が最優先となり、プラチナやスーパーフライヤーズとの差が明確になります。ダイヤモンド会員はANAのマイレージサービスで最上位で、A優先搭乗も昨年11月から優遇しています。

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