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30年後にどう戦うか、双日の「発想」鍛錬法

30年後にどう戦うか、双日の「発想」鍛錬法

プロジェクトを通じて戦略的思考を身に付ける

双日が2050年を見据え、社内公募を通じて集まった若手社員らによる「発想×双日プロジェクト」を進めている。30年後の世界や社会、メガトレンドがどうなっているかをイメージしつつ、自由な発想で社長や役員を前にプレゼンテーションを行う。若手社員の意見を取り入れながら、新たな領域へ踏み出すためのきっかけに結びつける試みだ。(取材・浅海宏規)

19年度から始まったこの取り組みの背景には、政府がオープンイノベーションをはじめとする成長投資を促し、ステークホルダーからは企業に対して変革を求める声が高まっていることがある。

現場力やスピード、イノベーションを社員に呼びかける中で「総花的に事業や人材を配置するのではなく、伸びる事業を見極め、そこに一層、力を入れていく可能性もある」(藤本昌義社長)としており、成長が期待できる事業の創出も大きなテーマになる。

プロジェクトでは、20―30代の社員がチームを結成。各チームには管理職のファシリテーター(推進役)を付け、30年後の社会や世界をイメージしながら、有望と定めたテーマや領域の事業アイデアやビジネスモデルについて検討する。

各チームは、意識的に異なる部署の社員で構成。ヨコの連携促進を意図した。

これまで、「グローバル環境における総合商社」と題する神戸大学の同社寄付講座で、若手社員がプレゼンテーションを行い、学生たちと議論する機会を設けるなど「戦略的思考を身に付ける」(双日)ための取り組みが進む。

宇宙やIT、ライフスタイル、テクノロジーといったテーマが打ち出され、プロジェクト開始当初の6チーム中4チームが継続的に市場性などの検証を進めている。

双日では、20年度も同様の取り組みを実施する方針で、人材育成を通じ、事業機会の創出にも結びつけていく。

日刊工業新2020年3月19日

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