NEC、モノにも使える指紋認証技術開発―偽造品判定
皮革や繊維、プラスチック樹脂製品などに対応
NECは24日、皮革や繊維、プラスチック樹脂製品などに対応できる指紋認証技術を開発したと発表した。指紋認証や顔認証などで培った、生物を対象とした認識技術をモノにも広げ、従来の金属製品などから対応できる製品を広げた。多様な材質の真贋(しんがん)判定に使える。実用化の第1弾として、赤ちゃんを抱く際に使う米エルゴベビーのベビーキャリア製品の偽造品対策に採用された。
工業製品や部品の表面に自然に発生する微細な文様(物体指紋)をもとに個体を識別する。特徴をとらえやすい金属に加えて、今回光沢や透過を含み、凹凸面による影ができても認証可能な技術を開発。財布やバッグなどの皮革、ベルトなどの繊維、電気製品やコネクタなどのプラスチック樹脂、機械や装置などの塗装面にも対応できるようにした。
真贋判定は、あらかじめ物体指紋を登録しておき、スマートフォンなどに搭載されたカメラで撮影するだけで、約1秒で照合可能だ。従来のように製品ごとにタグや特殊加工を施す必要がなく、低コストで「本物か偽物かをほぼ100%見抜ける」(NEC)という。今後、アプリの開発も視野に入れる。
偽造品による被害件数は世界的に増加傾向にあり、近年ではブランド品に加え、日用品や消耗品なども標的になっている。製品の安全性が保障されなければ人命にかかわる事故のリスクもあるものの、現状では専門家の不足などから十分な対策が取られていない。
工業製品や部品の表面に自然に発生する微細な文様(物体指紋)をもとに個体を識別する。特徴をとらえやすい金属に加えて、今回光沢や透過を含み、凹凸面による影ができても認証可能な技術を開発。財布やバッグなどの皮革、ベルトなどの繊維、電気製品やコネクタなどのプラスチック樹脂、機械や装置などの塗装面にも対応できるようにした。
真贋判定は、あらかじめ物体指紋を登録しておき、スマートフォンなどに搭載されたカメラで撮影するだけで、約1秒で照合可能だ。従来のように製品ごとにタグや特殊加工を施す必要がなく、低コストで「本物か偽物かをほぼ100%見抜ける」(NEC)という。今後、アプリの開発も視野に入れる。
偽造品による被害件数は世界的に増加傾向にあり、近年ではブランド品に加え、日用品や消耗品なども標的になっている。製品の安全性が保障されなければ人命にかかわる事故のリスクもあるものの、現状では専門家の不足などから十分な対策が取られていない。
日刊工業新聞2015年09月25日 科学技術・大学面