線路の上空は鉄道会社の私有地、ドローンを使い倒すJR東日本の思惑

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JR品川駅の線路切り替え工事(19年11月)

JR東日本は2020年度、線路沿線の鉄道設備を撮影して設備状況を把握するため、飛行ロボット(ドローン)を本格導入する。線路上空の飛行に関する社内ルールを整理するとともに、エンジニアリング部門や各支社でドローン操縦士を育成。国土交通省に対して線路や駅、車両基地といった自社所有地全域での飛行許可を包括申請する。保守・測量など現地調査の効率化を図るとともに、異常時の迅速な情報収集にも役立てる。

JR東日本は19年11月、3月に予定する高輪ゲートウェイ駅の開業に向けた品川駅線路切り替え工事で、ドローンによる作業状況の撮影を実施した。テストケースと位置付け、線路上空のドローン飛行に関する法令手続きや社内調整、リスク管理の検討など、必要な一連の流れを確認。これを元に社内ルールの整理を進める考えだ。

線路の上空は鉄道会社の私有地であり、飛行許可が得られれば原則、ドローンを自由に飛ばすことができる。設備保守を中心としたさまざまな用途での活用を視野に、JR東エリア全域を対象とした包括申請を準備する。

作業者が現地に赴いて調査する線路沿線の設備確認には、安全確保のために線路閉鎖手続きなどが必要で、時間がかかる。ドローンを活用することで、調査時間の短縮や人手の削減など業務効率化の効果が得られる。

JR東は19年に発生した台風19号による千曲川の氾濫で、北陸新幹線の長野新幹線車両基地が浸水し、車両が水没した。こうした異常発生時にも、ドローンを活用して、人が容易に近づけない場所での迅速な情報収集を可能にする。

日刊工業新聞2020年2月14日

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JR東日本 ドローン

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