国内初!エンボス加工の壁紙が型不要で印刷可能に
ホーコーズ、1品単位から受注開始
ホーコーズ(福井市、番場光太郎社長、0776・21・5722)は、特殊インクジェット(IJ)印刷装置を導入し、凹凸のエンボス加工の壁紙を型不要で1品単位から印刷制作するサービスを始めた。店舗やホテル、オフィスなど商業インテリアの需要を狙い、2022年10月期に約2億5000万円の売り上げを目指す。
導入したのはリトアニアのベイカ製のIJ装置で、国内導入の第1号。一定の室温と湿度を保つ作業場も整備した。総投資額は約2000万円。エンボス加工の印刷を型不要で行うのも国内初という。
壁紙の販売価格は個別見積もりだが、単品の15平方メートルサイズで23万円程度(消費税抜き)。壁紙は幅1600ミリメートルの不織布の専用シート材を使い、低反射、光沢、金色の3タイプがある。
シートは発泡機能を持たせてあり、同装置でカラー印刷と同時に発泡抑制の薬剤を塗工。加熱装置にかけて薬剤を塗らない部分を浮き上がらせる。発泡の厚みは最大1ミリメートル。
立体表現ができるエンボス加工の印刷は、通常は型の制作が必要で、型を紙や布に押しつけて凹凸を付ける。そのため一品物には型費用の回収などの点で使いづらい。同社は型不要の同装置に着目し、3年前から準備したという。
同社は大判の印刷サービスで、サイン・看板などをインターネットを利用して受注。育成中の壁紙と合わせて19年10月期の売上高は約4億円。