【連載】旅行先で日本酒を一杯。(1)―清都酒造場
基本に忠実、搾り立ての味
今年のシルバーウィークは5連休、旅行に出かける方も多いだろう。秋もだんだん深まってきて、おいしいものが出回る季節。地元の味覚とともに、地酒を楽しんでみては。(全5回)
第一回目は北陸新幹線に湧く富山県より。
富山県高岡市は砺波平野の北西部にあり、庄川や千保川が流れ、伏流水は豊かさを保つ。清都酒造場は、清都康介社長の祖父である故清都慶介氏が1906年(明39)に日露戦争から帰還後、千保川近くに開業した。商品名は戦勝を記念して「勝駒(かちこま)」と命名した。
「富山でいちばん小さな造り酒や」をモットーにおいしい酒造りを追求する。年間に一升瓶換算で3万―4万本出荷。「食べる米は新米がおいしいのと同じで、日本酒も一番おいしい搾り立ての味を一年間変えずに提供している」(清都社長)と、言葉にすれば簡単だが、常に努力は怠らない。
主に勝駒の大吟醸、純米吟醸、純米酒を生産する。酒米は、大吟醸と純米吟醸は兵庫県の「山田錦」を、純米酒は富山県の「五万石」を使う。長年契約栽培の良い米をしっかり磨き、水と自然界に存在する「金沢酵母」と麹(こうじ)菌を操る。
2000年に酒蔵の建物が国の有形文化財に登録された。建物は風情があるが、設備は常に更新している。清都社長は「変わったことは何もしていない。基本に忠実に同じ味を出せるように続けているだけ」と繰り返す。そのことが信用を得てファンを増やす。
かつて芸術家の池田満寿夫氏が高岡市を訪れた時に勝駒を飲んで大変気に入ったという。現在のラベルに使用している文字は池田氏が書いたものだ。
▽所在地=富山県高岡市京町12の12
▽創業=1906年
【看板商品】
勝駒 純米吟醸
アルコール度数=15度
味わい=辛めだが米のうまみが生き、やさしい香とさらっとした飲み口
第一回目は北陸新幹線に湧く富山県より。
「富山でいちばん小さな造り酒や」
富山県高岡市は砺波平野の北西部にあり、庄川や千保川が流れ、伏流水は豊かさを保つ。清都酒造場は、清都康介社長の祖父である故清都慶介氏が1906年(明39)に日露戦争から帰還後、千保川近くに開業した。商品名は戦勝を記念して「勝駒(かちこま)」と命名した。
「富山でいちばん小さな造り酒や」をモットーにおいしい酒造りを追求する。年間に一升瓶換算で3万―4万本出荷。「食べる米は新米がおいしいのと同じで、日本酒も一番おいしい搾り立ての味を一年間変えずに提供している」(清都社長)と、言葉にすれば簡単だが、常に努力は怠らない。
主に勝駒の大吟醸、純米吟醸、純米酒を生産する。酒米は、大吟醸と純米吟醸は兵庫県の「山田錦」を、純米酒は富山県の「五万石」を使う。長年契約栽培の良い米をしっかり磨き、水と自然界に存在する「金沢酵母」と麹(こうじ)菌を操る。
2000年に酒蔵の建物が国の有形文化財に登録された。建物は風情があるが、設備は常に更新している。清都社長は「変わったことは何もしていない。基本に忠実に同じ味を出せるように続けているだけ」と繰り返す。そのことが信用を得てファンを増やす。
かつて芸術家の池田満寿夫氏が高岡市を訪れた時に勝駒を飲んで大変気に入ったという。現在のラベルに使用している文字は池田氏が書いたものだ。
▽所在地=富山県高岡市京町12の12
▽創業=1906年
【看板商品】
勝駒 純米吟醸
アルコール度数=15度
味わい=辛めだが米のうまみが生き、やさしい香とさらっとした飲み口
日刊工業新聞2013年10月02日 列島ネット面