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肌の弾力は神経繊維と関係があった

資生堂は、神経が肌の弾力に関与していることを発見した。肌の奥深くの神経線維を3次元で可視化する技術を確立し、肌に存在する神経線維が加齢とともに減少、弾力が失われていることを明らかにした。また感覚神経細胞から放出される成分が、弾力に関わる線維芽細胞「コラーゲン」の生成を促すこと、シソ科植物由来成分「フィトコネクト」が同神経細胞を活性化する効果があることを見いだした。スキンケア製品での応用を目指す。

独自の可視化技術を用いて深さ2ミリメートルまでの広い範囲を鮮明に観察すると、加齢により肌内部の神経線維が減少し、密度が有意に低下していた。従来、観察できる範囲や精度に限界があり、肌奥深くの神経線維の複雑なネットワーク構造までは理解できなかった。

人の肌における神経の役割を解明すべく、感覚神経細胞と人の肌に存在する細胞との関係性も調べた。感覚神経細胞から放出された成分がコラーゲンの産生を促すことを見いだした。

さらに、感覚神経細胞が活性化すると放出成分量が増えることに着目。活性化する薬剤を探索し、フィトコネクトにたどり着いた。

日刊工業新聞1月7日

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