今年の画期的科学成果に「ブラックホール画像」が選ばれた

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撮影されたブラックホールの影(EHTコラボレーション提供)

米科学誌サイエンスは2019年の科学界の画期的な成果のトップ「2019ブレークスルー・オブ・ザ・イヤー」に、世界に散らばった巨大望遠鏡を利用し撮影した超大質量ブラックホールの画像を選んだ。この画像は国際ニュースのトップ記事になり、インターネット上で拡散。米国立科学財団(NSF)のウェブサイトで最もダウンロードされた画像となった。

ブラックホールは重力が大きく周りの物質を捕まえる。光も捕まえるため、光を利用した望遠鏡による観測ができず、直接的な証拠は見つかっていなかった。

世界中の電波望遠鏡をつなぎ合わせ地球サイズの仮想的な望遠鏡を作り上げるプロジェクト「イベント・ホライズン・テレスコープ(EHT)」がこの快挙を成し遂げた。国立天文台がチリで運用するアルマ望遠鏡も参加した。

同プロジェクトを進める国際共同研究グループは、ブラックホールの周りにある高温で明るく輝くガスを撮影。地球から5500万光年(1光年は光が1年間に進む距離)にある銀河「M87」の中心にある超大質量ブラックホールの影を捉えた。このブラックホールは太陽の65億倍の重さで、ほぼ太陽系と同じ大きさを持つ。

国際共同研究グループは4月、世界6カ所で同時開催された記者会見でブラックホールの画像を公開し、世界を驚かせた。

日刊工業新聞12月20日

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