ホールスタッフ助かる?客のスマホで注文と決済できる新サービス
AliveCast(アライブキャスト、福岡市中央区、中村理社長、092・525・7555)は、自社開発したスマートフォン決済アプリケーション(応用ソフト)の提供範囲を飲食店に広げた。
提供を始めたアプリ「ExOrder(エクスオーダー)」は、来店客のスマホ上で注文と決済が完了する。スタッフの効率化を図って深刻な人手不足への対策とし、顧客獲得に走る。
エクスオーダーは物販や電子チケット販売で採用実績がある。飲食店向けでは、配膳時に代金を支払うキャッシュ・オン・デリバリーにならい、キャッシュ“レス”・オン・デリバリーで高い利便性を打ち出す。席に着いた客はテーブル上の2次元コードを自身のスマホで読み取る。表示されたメニューを画面上で選び、店舗のスタッフを介さずに注文が完了。そのまま決済まで完結できる。
店側はキッチンのタブレット端末に届いた注文に従い調理する。ホールスタッフは、スマホに表示された料理を指定されたテーブルに配膳する。「ホール作業の50%を占める注文取りやレジ対応を削減できる」と中村社長。「オーダーレス、オーダーミスレス、ペーパーレス、レジレス」とメリットを挙げる。配膳や片付けをセルフにすれば、さらに効率化できる。
ホールスタッフの稼働状況の見える化による適切な評価にもつなげる。採用難の中で、優秀な人材の退職を食い止められると見込む。
システム利用料は1店当たり月額8000円(消費税抜き)から。端末は一般的な機器に対応し、特別な設備が不要な点も売り。居酒屋やカラオケ店などでの採用を狙い「一気に取りにいく」と中村社長は力を込める。(西部・三苫能徳)
日刊工業新聞12月13日