「今年の漢字」はラグビー?韓国?それとも…
まもなく師走。毎年恒例の「今年の漢字」の応募が12月5日まで受け付けられている。今年の世相を反映するのに最もふわさしい漢字は何なのか、考えてみた。
まず一番に思いつくのは「令」だ。新天皇即位で国の元号が「令和」となった。御代替わりの一連の儀式は、日本の歴史と伝統の深さを実感させた。さらに、韓国をホワイト国から除外して大騒ぎとなった制度の根拠である「輸出貿易管理令」にも使われている。
国中が熱狂したラグビーワールドカップからは、ワンチームの「一」や海外チームまでもが観客におじぎをした「礼」が浮かぶ。ゴルフの全英女子オープンで優勝し、スマイリングシンデレラとして脚光を浴びた渋野日向子にちなんだ「渋」や「笑」。
5年半ぶりに引き上げられた消費税は「税」やポイント還元の「還」あたりか。そういえばポイントは漢字で何と書くのだろう。キャッシュレス決済を含め、漢字にしづらい言葉も増えた。
昨年は「災」が今年の漢字だった。残念ながら今年も大規模風水害が東日本を中心に全国で猛威を振るった。過去に例のない災害が頻発する時代。毎年「災」が選ばれることだけはごめんだ。今年の漢字は、12月12日に京都・清水寺で発表される。
日刊工業新聞2019年11月29日