インフルエンザが流行期入り、予防どうする?

「飛沫感染」に注意を

厚労省ではインフルエンザ予防にマスクの着用を呼びかけている

インフルエンザが例年より早く流行期入りし、国が警戒を呼びかけている―。厚生労働省の調査で、定点観測する医療機関からの患者報告数が11月4―10日の時点で、1施設当たり1・03人となり、流行期入りの目安とする「1人」を超えた。インフルエンザが全国的に流行するのは、例年よりも数週間から1カ月程度早く、厚労省は患者のせきやくしゃみなどからウイルスに感染する「飛沫(ひまつ)感染」に注意を促している。(取材・小野里裕一)

今回の調査で1施設当たりの患者報告数がもっとも多かったのは、4・45人の沖縄で、2位は2・66人の鹿児島、3位は2・48人の青森となった。この時期の流行入りは、統計を取り始めて以降、新型インフルエンザが大流行した2009年に次ぐ早さだ。

厚労省によると、季節性インフルエンザのウイルスには、A/H1N1亜型、A/H3N2亜型(いわゆる香港型)とB型の種類があり、春までのシーズン中にいずれも流行する可能性があるという。流行しやすい年齢層はウイルス型によって異なるが、今年も全ての年齢の人がインフルエンザに注意する必要があるとしている。

インフルエンザは同ウイルスが引き起こす感染症。症状は頭痛やせき、のどの痛みのほか、高熱、倦怠(けんたい)感などで、合併症として気管支炎や肺炎、中耳炎などを引き起こすこともある。急性脳症(インフルエンザ脳症)や重症肺炎といった重大な合併症もあり、子どもや高齢者は特に注意が必要だ。

インフルエンザは患者のせきやくしゃみ、つばなどの飛沫と一緒に放出されたウイルスを鼻腔(びこう)や気管などの気道に吸入することで感染する。厚労省ではマスク着用や、くしゃみなどの際に口や鼻などをティッシュや腕の内側で押さえる「せきエチケット」を守ることや、積極的なワクチン接種を呼びかけている。

また、抗インフルエンザウイルス薬には、体内に入ったインフルエンザウイルスが増えるのを抑制する作用があり、ウイルスに感染しても発症を予防する効果が確認されている。高齢者や基礎疾患がある人はインフルエンザが重症化しやすく、これらの人で周囲に感染者が出た場合は、医師に相談の上、抗インフルエンザウイルス薬を服用するのも予防の有効手段の一つだ。

日刊工業新聞2019年11月19日

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