京都の奥座敷、大河ドラマの舞台で飛躍なるか

亀岡市観光協会会長・楠善夫氏インタビュー

亀岡市公式サイトより(明智光秀イメージ図)

京都市の西に位置する京都府亀岡市。京都・嵐山と亀岡を結ぶ嵯峨野トロッコ列車や保津川下り、湯の花温泉などの観光地で知られ、「京都の奥座敷」とも呼ばれる。2020年は亀岡などを舞台とするNHK大河ドラマ『麒麟(きりん)がくる』が始まり、サッカーJリーグ・京都サンガFCのホーム球場「京都スタジアム(仮称)」も開業する。飛躍の機会を迎える亀岡市観光協会の楠善夫会長に観光振興への意気込みを聞いた。

―20年春のスタジアム開業で、市内に活気が生まれそうです。
 「町の玄関口である亀岡駅の目の前に、2万1600人を収容できるサッカー・ラグビーなどの専用球技場ができる。ラグビーもワールドカップで人気が高まった。4月には小学生向けラグビースクールや同志社大学対立命館大学の試合も開く予定だ。駅北側は20年中にビジネスホテルが2カ所、計200室開業する。湯の花温泉と客層も違い、宿泊客の純増が期待できる」

―大河ドラマも追い風です。
 「5月に亀岡駅正面の南郷公園に文化人であり、領民を大切にした明智光秀と亀岡の自然を象徴する霧を表した銅像を建てた。毎年5月には500人超の武者行列が城下町を練り歩く『亀岡光秀まつり』を催す。新スタジアム内には『京都大河ドラマ館』をつくり、旅行会社と協力して50万人の来館を目指す」

―京都市に隣接する地の利もあります。
 「亀岡は京都駅から電車で20分。18年は台風の影響もあったが、外国人観光客も増えており、年間観光客は292万人だった。19年は300万人を超えるだろう。大河ドラマやスタジアムをきっかけに亀岡観光のリピーターを増やし、京都の1割に当たる560万人程度に底上げしたい」

―リピーターを増やす施策はありますか。
 「夏は花火大会、秋はコスモス園で特産品を味わえる『丹波味わい市』を開くなど、一年を通して催事を企画する。スタジアムで試合がない日は音楽イベントを誘致する。交流人口を増やしてにぎわいをつくり、亀岡に住みたいという人を一人でも増やしたい」

亀岡市観光協会会長・楠善夫氏

【記者の目/魅力発信、地域を元気に】
「明るく楽しく元気よく」をモットーとする楠会長。大河ドラマの誘致活動を始めたのは9年前、観光協会会長としては6年目を迎えた。その間に、スタジアムの建設も決まるなど、亀岡の観光振興は大きく盛り上がってきた。このチャンスに歴史と自然豊かな亀岡の魅力を広く発信し、地域を明るく、元気にしてほしい。(取材=大阪・錦織承平)

日刊工業新聞2019年11月8日

関連する記事はこちら

特集