企業倒産件数「バブル期並み」の低水準。25年ぶりに700件を下回る
中小・零細「資金繰りに行き詰まる企業が年末に向けて増える可能性も」(商工リサーチ)
東京商工リサーチと帝国データバンクの民間調査会社2社が8日発表した8月の全国企業倒産件数は、それぞれ5カ月連続で前年同月を下回った。商工リサーチによると8月の倒産件数(負債額1000万円以上の倒産)は、建設業や運輸業、不動産業などの倒産件数が減少し、前年同月比13・06%減の632件と2015年では最小。8月度としては、90年(514件)以来25年ぶりに700件を下回る低水準だった。
金融機関が中小企業のリスク回避の要請に応えていることや、大手輸出企業を中心とした業績拡大にけん引される形で景気が回復傾向にあるため、負債額10億円以上の大型倒産も低水準で推移した。商工リサーチの調べでは同21%減の15件、帝国データでも同25%減の15件にとどまった。
そのため負債総額では、商工リサーチの調べでは同27・89%減の978億9600万円と、90年9月(911億8200万円)以来、24年11カ月ぶりに月次の負債総額が1000億円を割り込んだ。帝国データでも同29・9%減の964億8500万円と、現在の集計方法となった00年以降初めて1000億円を割り込み、過去最小となった。
ただ、体質改善が遅れ、減益の中小・零細企業も少なくない。二極化は解消されていないため、「資金繰りに行き詰まる企業が年末に向けて増える可能性を残している」(商工リサーチ)との声もある。
金融機関が中小企業のリスク回避の要請に応えていることや、大手輸出企業を中心とした業績拡大にけん引される形で景気が回復傾向にあるため、負債額10億円以上の大型倒産も低水準で推移した。商工リサーチの調べでは同21%減の15件、帝国データでも同25%減の15件にとどまった。
そのため負債総額では、商工リサーチの調べでは同27・89%減の978億9600万円と、90年9月(911億8200万円)以来、24年11カ月ぶりに月次の負債総額が1000億円を割り込んだ。帝国データでも同29・9%減の964億8500万円と、現在の集計方法となった00年以降初めて1000億円を割り込み、過去最小となった。
ただ、体質改善が遅れ、減益の中小・零細企業も少なくない。二極化は解消されていないため、「資金繰りに行き詰まる企業が年末に向けて増える可能性を残している」(商工リサーチ)との声もある。
(2015年09月09日 総合4/国際)