映画1秒でダウンロード―現在の携帯より100倍高速の無線通信を実現した小型受信機
富士通、新技術を開発
富士通は携帯端末に搭載可能な周波数300ギガヘルツ(ギガは10億)のテラヘルツ帯(テラは1兆)の小型受信機を開発した。通信速度が毎秒数十ギガビット級と、現在の携帯端末より約100倍高速の無線通信を実現する。毎秒40ギガビットのデータ伝送が可能になれば、映画などのDVDの大容量データを携帯端末に約1秒でダウンロードできる。パリで開かれているヨーロッパマイクロ波会議(EuMW)で9日に発表する。
富士通と富士通研究所(川崎市中原区)は、50マイクロメートル(マイクロは100万分の1)間隔で多数の穴を開けたポリイミドのフレキシブル基板上に、受信増幅チップとアンテナを接続して実装する新しい技術を開発した。
これにより、受信機の容積を0・75立方センチメートルと従来比10分の1以下に小型化。これまでで最高の受信感度を持ち、さらに毎秒20ギガビット伝送が可能な明瞭な受信波形を確かめた。将来、スマートフォンなどの携帯端末で4Kや8Kといった高精細映像を瞬時に伝送できるようになる。今後、毎秒40ギガビットの速度でデータ伝送実験を行い、2020年度の実用化を目指す。
従来のテラヘルツ帯受信機は、受信増幅チップを実装したモジュールとアンテナを個別に作り、導波管で接続していたためサイズが大きかった。
富士通と富士通研究所(川崎市中原区)は、50マイクロメートル(マイクロは100万分の1)間隔で多数の穴を開けたポリイミドのフレキシブル基板上に、受信増幅チップとアンテナを接続して実装する新しい技術を開発した。
これにより、受信機の容積を0・75立方センチメートルと従来比10分の1以下に小型化。これまでで最高の受信感度を持ち、さらに毎秒20ギガビット伝送が可能な明瞭な受信波形を確かめた。将来、スマートフォンなどの携帯端末で4Kや8Kといった高精細映像を瞬時に伝送できるようになる。今後、毎秒40ギガビットの速度でデータ伝送実験を行い、2020年度の実用化を目指す。
従来のテラヘルツ帯受信機は、受信増幅チップを実装したモジュールとアンテナを個別に作り、導波管で接続していたためサイズが大きかった。
日刊工業新聞2015年09月08日 科学技術・大学面