電子部品業界も注目するロボット市場

機能向上を加速する源泉に

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電子部品各社がロボット向けに提供する主なセンサー
 電子部品メーカー各社が相次いでロボット用センサー市場の開拓に乗り出す。TDKはアームの位置を検出する磁気センサーの提案を始める。村田製作所は指関節の動きを細かく検知できる小型センサーの量産を開始した。ロボットメーカー各社はロボットの高度化を進めており、精度や安全性の向上に役立つセンサー需要が広がっている。部品各社は独自の材料・設計技術を生かしたセンサーの提案でスマートフォンや車載分野と同様に競争力を高める考えだ。
 
 TDKは「TMRセンサー」と呼ぶ磁気センサーをロボット向けに提案する。ハードディスク用ヘッド製造で培った磁気技術を応用したセンサーで高出力で温度特性に優れているのが特徴。車載や産業機器向けで供給実績があり、高い信頼性が問われるロボット向けに展開できると判断した。

 村田製作所はロボットの指関節の動きを高精度に検出できるロータリーポジションセンサーの量産を始めた。従来品比で約8分の1に小型化し、組み込みやすくした。ロボットの“指”が人や物に当たったときに、動きを止める安全制御用での採用を見込んでいる。

 このほか太陽誘電がロボットの位置や傾きなどを高精度に検知できる変位センサーの量産準備を進めているほか、アルプス電気は姿勢制御に役立つ荷重検知センサーの供給を始めた。

 部品各社がロボット市場で攻勢を強めるのは、ロボットにセンサーを多用して機能を向上させる動きが活発化しているからだ。ロボットメーカー各社は人の手のように部品をつかんで製品を組み立てたり、人と共同作業したりできるロボットの開発を進めている。人材不足など課題の解決や一層の生産効率化、品質向上に向けてこうしたロボットを導入しようとするユーザーの機運も高まっている。

日刊工業新聞2015年09月07日 1面

COMMENT

政年佐貴惠
名古屋支社編集部
記者

電子部品は日本メーカーが強い領域の一つ。ロボットの高機能化に加えて生産現場ではIoTが広がっており、センサーのニーズは今後も増える。存在感はますます高まるだろう。一方でロボットメーカーにはこれらのセンサーでどう差別化していくかが問われそうだ。

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