「ウェブサイト」の売買はなぜ増えている?

 エベレディアはウェブサイトの売買の仲介サービスを展開している。3年前のサービス開始以降、売買の成約が100件を突破し、取引金額は累計2億4000万円を超えた。サイトのM&A(合併・買収)活発化を追い風に、中島優太社長は「仲介ビジネスを広げていく」と意気込む。

 仲介サービス「サイトマ」には売却対象のサイトの閲覧状況、電子商取引(EC)の月間売上高などの情報が掲載されている。買い手が金融・投資、美容・ファッションなどのジャンルから必要なサイトを検索可能。サイトの売り手と買い手をサイトマで結びつけ、買い取り金額などの交渉もしやすくする。サイト1件当たりの平均売買額が240万円。「売却の依頼から交渉成立まで3―4カ月で済む」(中島社長)という。

 エベレディアはサイトの運営に必要なサーバーの移転なども専門業者に委託し対応する体制を整えている。売り手からサイトの更新や運営に関連するノウハウも買い手に移管することで、円滑にサイトを引き継ぐことにつなげる。

 サイトのM&Aが増加している背景には運営の負担などがある。こまめな更新をストレスに感じたり、資金面が厳しかったりしてサイトをやむを得ず手放すことが少なくない。魅力的なサイトを維持するのはそう簡単ではなく、売買は企業同士だけでなく個人にも広がっている。

 エベレディアには売却希望者からサイトの査定依頼が多く舞い込んでおり、今後も売買の仲介ニーズが高まる見込みだ。サイトを買い取り起業にこぎつけるケースも出てきている。中島社長は「(売り手や買い手と)対面での対応を重視する」と説明する。売買に関連するセミナーを開いて、仲介機能の強化を目指す。

 同様の仲介業者が10社弱。今後、サイト売買をめぐる競争が熱を帯びる可能性がある。エベレディアは役割を失いかけたサイトの“再生”を後押しする。

日刊工業新聞2019年10月11日

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