【今週のリケジョ】薬だけではできないことをデバイスの力で解決する

テルモ・松浦みなみさん

 「製薬企業と協業して医薬品と医療機器のコンビネーション製品を世に送り出したい」と話すのは、テルモの松浦みなみさん(30)。アライアンス事業で薬剤同梱用針やウエアラブル投与デバイスを開発している。「薬だけではできないことをデバイスの力で解決する」と今日も研究に励む。

 高校生の時、教え方がうまい先生の影響で化学に興味を持ちました。数学が得意だったこともあり理系を志すように。慶応義塾大学大学院の薬学研究科薬科学専攻で前期博士課程を修了しました。2014年にテルモに入社後、同大学院同専攻の後期博士課程を修了しました。

 医療機器の分野では生物や化学、物理などの知識が必要です。専攻していた薬学で身につけた幅広い知識が役立っています。

 入社当初、甲府東工場で皮内注射デバイスの量産化に携わりました。他部署との連携が常に必要で「医療機器の開発ってこんなに難しいんだ」と驚いた記憶があります。コミュニケーションの大切さを実感しました。上司と同僚はフランクで話しやすいです。

 現在は製薬企業と一緒に新製品を開発しています。薬の効果を最大限に引き出すシリンジのような製品を開発するのが目標です。日本はコンビネーション製品という発想がまだ少ない。そこから新しい治療法が見つかるかもしれません。

 夫も同じ研究室出身で、プライベートでも研究の話をよくします。ご飯を食べながら研究テーマを語り合うことも多いですね。それだけ研究が好きなんだと思います。

 趣味は海外旅行と写真撮影。最近はキューバに行って写真を撮ってきました。テルモの医療機器は海外でも使われています。現地の感覚を肌で感じることが開発に役立つかも、と思っています。(文=森下晃行、写真=田山浩一)

日刊工業新聞2019年9月30日

  

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