パラリンピック競技用品の素材開発、国が後押し

経産省が勉強会設置へ。医療・介護分野への応用想定

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パラリンピック用の素材開発を通じ、医療や介護での普及を図る(イメージ)
 経済産業省は、2020年の東京パラリンピックに向けた競技ウエアや用品の素材開発を促していく。9月末に企業とパラリンピック関係者、医療・介護関係者らで構成する合同の勉強会を立ち上げ、検討を始める。スポーツ用品市場が素材開発を活性化させている現状に注目し、パラリンピック競技用品の開発を通じて医療や介護、リハビリ分野での高機能素材などの応用を想定している。

 勉強会には繊維メーカーやスポーツ用品メーカー、パラリンピック関連団体委員を務める大学教員らが参加する予定。医療や介護分野の従事者から実際のニーズを聞いた上、パラリンピック競技用品と、医療や介護、リハビリ用の衣料品や器具の間に共通点がないか模索する。

 スポーツ用品向けに軽くて丈夫な素材や、通気性が高くて気温が高い環境で快適性を高める繊維の開発が進んでいる。身体を適度に圧着することで筋肉の疲労を軽減する繊維もある。

 またスポーツ分野で採用が増えている炭素繊維は、車いすなどの軽量化にも役立つ可能性がある。

 ただ、パラリンピックではオリンピックほどスポンサーが付かないため、競技用品の開発が進みにくい。競技者が健常者と同じものを使うこともある。

 こうした現状を改善するため、医療や介護分野への応用を視野に入れて開発を進めれば、民間企業の意欲が高まり、パラリンピック競技者の快適性向上につながると期待できる。

日刊工業新聞2015年09月03日 総合2面

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斉藤陽一
編集局第一産業部
デスク

素材だけでなく、サスペンションなどの機械部品も、医療・介護・リハビリ分野への応用の可能性がありそうです。

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