難削材もなんのその、寿命2倍の超硬ドリル

不二越が国内外で発売

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開発した超硬ドリル「アクアREVOドリル オイルホール」
 不二越は他社製品と比べ工具寿命を約2倍に延長した超硬ドリル「アクアREVOドリル オイルホール」を21日に国内外で発売する。切削油を供給するためドリル内を貫通する穴に独自形状を採用し、冷却、潤滑、切りくず排出の各性能を向上。一般鋼からステンレスや高硬度鋼まで幅広い材料を効率的に加工できる。拡大する電気自動車(EV)向け部材の加工需要などを取り込む。

 直径3ミリ―16ミリメートル、全長68ミリ―242ミリメートルの範囲で、全393寸法を用意した。価格は直径6ミリメートル、全長100ミリメートルの場合で、1万6400円(消費税抜き)。初年度に5億円、3年後に年15億円の販売を目指す。

 切削油を供給する穴「オイルホール」の断面を、従来の円形から独自形状に改良。油の吐出量を2倍にして流量を増加し、油の流れも最適化した。

 母材には硬さと靱(じん)性を兼ね備えた素材を採用。耐摩耗性や耐熱性を高める表面処理や、切削時の応力を分散する刃先形状により、高速切削や高送り加工での加工性能も向上した。

 2018年に材料、表面処理、刃先形状などを約10年ぶりに刷新した超硬ドリル「アクアREVOドリル」を投入。耐久性、加工能率、汎用性を飛躍的に高め、生産性の向上とコストダウンを実現した。新製品のオイルホール型は材料などの革新技術を引き継ぎ、独自の穴形状を追加した新たなラインアップとして販売する。

 不二越の工具事業は車のギア機構で使われる歯車などを加工する精密工具が得意分野。ただEVでは変速機構が減少するなど、既存品の市場の縮小が見込まれる。難削材にも対応できる超硬ドリルを強化し、経営環境の変化に対応する。

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日刊工業新聞2019年8月19日

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