障害物を4倍の確率で走破する6脚ロボの仕組み

名古屋大学が開発

 名古屋大学の稲垣伸吉准教授と藤井海斗大学院生らは、足先が障害物にぶつかると転ぶ前に、足を引っ込める6脚ロボットを開発した。足先を感圧センサーで覆い、接触を検知すると脚を動かす軌道を変える。簡単な制御則で実装できる。10%の確率でしか走破できなかった高さ10センチメートルの障害物を40%の確率で走破できるようになった。ムカデ型などの多脚ロボの走行信頼性が向上する。

 感圧導電ゴムを接触センサーに応用した。ロボットの足先に配線を巡らせて感圧導電ゴムで覆う。ゴムが障害物に触れて変形し、抵抗の変化を接触と判定する。センサーは1・3ミリ―1・7ミリ秒で接触を抵抗値の変化として捉えられるため、50ミリ秒周期のロボットの制御に利用できる。

 足先が障害物に接触したら、少し引っ込めてそこから再度脚を伸ばす。6脚ロボの前脚2本がこのシンプルな動作を繰り返して、無事に脚を置ける接地点と軌道を確認する。後方の4本の脚は前脚の接地点に足を運ぶため接触センサーがなくても走行できるという。

 複雑な形状を覆えて、高い分解能を持つ安価な触覚センサーはなかった。また多脚ロボの脚一本一本を精緻に制御すると計算負荷が増大する課題があった。

日刊工業新聞2019年8月14日

  

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