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水辺からつながる名古屋観光―「レゴランド」や複合モール開業

回遊性解決がカギに
水辺からつながる名古屋観光―「レゴランド」や複合モール開業

17年にはレゴランドもオープン(写真はレゴランドカリフォルニア、マーリン提供)

 名古屋市は名古屋港の金城ふ頭(名古屋市港区)を核に、“水辺”をキーワードとした観光開発を推進している。愛知が誇る”モノづくり文化”の発信と継承、観光の広域展開が目的。2017年にはテーマパーク「レゴランド」が開業。商業施設やホテルも建設される。名古屋市内の回遊性を高めて観光客を増やすため、市は中心部から港への船の運航など、交通手段を整備する検討に入った。

 【回遊性が課題に】
 金城ふ頭の大きな観光地は、11年に開業したJR東海の展示施設「リニア・鉄道館」のみ。これまで、利用者のほとんどが国際展示場を使うビジネスマンだった。
 一方、約6キロメートル離れた「ガーデンふ頭」には名古屋港水族館がある。ただ、休日に数本の船便があるだけで金城ふ頭とのアクセスは悪い。同じ港の施設ながら回遊性はほとんどなく、市は名古屋港全体の観光地としての魅力を高める方針だ。
 レゴランドは6月に着工した。複合商業施設の開発を手がける英GCDSが運営する体験型商業施設もできる。施設開業予定の17年3月には金城ふ頭全体の年間来場者として600万人を見込む。

 【リニア開業視野】
 市が目玉として打ち出すのが船の利用だ。27年のリニア中央新幹線開業も視野に入れ、名古屋駅から名古屋港近くまで流れる中川運河に船の運航を検討している。「名古屋港水族館や中川運河沿いに建設予定の商業施設『ららぽーと』など、水辺にある点の観光施設を結び”面”で開発したい」(坂本敏彦市住宅都市局都市整備部主幹)としている。

 【あおなみ線直行】
 このほかの交通手段も整備を検討中だ。車の渋滞を緩和するため、高速道路から直接、駐車場に入れるようにする。また電車利用者を増やすため、各施設と駅を歩道橋で結び周遊性を高める。加えて、名古屋駅から金城ふ頭駅を結ぶ電車「あおなみ線」で、直行便の運行も検討している。
(文=名古屋・一色映里奈)
日刊工業新聞2015年08月26日 中小企業・地域経済面
昆梓紗
昆梓紗 Kon Azusa デジタルメディア局DX編集部 記者
ビジネスのイメージが色濃い名古屋港湾地域。船に乗りながらも楽しめるメニューがあるとより利用者が増えそうです。

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