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ドローンにかけるソニーとZMPの期待―航空経路の生成も

骨格は三井化学が支える
ドローンにかけるソニーとZMPの期待―航空経路の生成も

ソニーとZMPが発表したドローン

 ソニーモバイルコミュニケーションズ(東京都港区)とZMP(同文京区)が共同出資するエアロセンス(同)は24日、年内開始を予定する飛行ロボット(ドローン)事業のサービス内容を発表した。同事業用に開発したドローンは離着陸、飛行、撮影といった流れを自動で実行可能。建築、土木、農業といった分野での活用を促し、同事業で2020年に100億円の売り上げを目指す。

 運用予定のマルチコプター型ドローン(写真中央)を初公開した。本体の動作に加え、フライトパス(飛行経路)の生成なども自動化できるのが特徴。これにより空撮データの効率的な取得を促し差別化する。

 ソニーの画像認識技術、ZMPの自動運転技術などを組み合わせ、ドローン本体やクラウドによるデータ収集・活用システムを開発した。エアロセンス最高経営責任者(CEO)でZMP社長の谷口恒氏(写真右)は、「建築現場の施工管理など、さまざまな分野で活用してもらえるはず」としている。
 同事業用に垂直離着陸機(VTOL)の開発も進めている。

骨格部品は三井化学が供給


 三井化学は24日、独自の金属樹脂一体成形技術「ポリメタック」を用いて炭素繊維強化プラスチック(CFRP)とアルミニウム製ジョイントを一体成形した部品(写真)が、エアロセンス(東京都文京区)の飛行ロボット(ドローン)の骨格部品に採用されたと発表した。

 ジョイントの形状も独自の解析技術で設計し、約20点の部品で構成していたジョイントを1点に削減。ジョイントの重量を半減し、航続距離を40%伸ばすことができたという。

 ポリメタックは従来不可能だった各種金属と樹脂を強固に接合できる技術。ネジなどの締結部品を使わずに剛性を強化し、大幅な軽量化も実現する。自動車向け一体成形部材も開発しており、アルミ管にナイロン樹脂製の支持具(ブラケット)を一体成形したステアリングメンバーと呼ぶ自動車部品は、重量が約2キログラムと鉄製の半分に抑えた。
日刊工業新聞 2015年08月25日機械・ロボット・航空機面、素材・ヘルスケア・環境面記事を再編集
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
ソニー、ZMPによるドローン開発が、いよいよ形になってきました。今年はMRJにホンダジェット、ドローンと航空関連で話題性のある製品が続々登場することから「航空元年」とも言われます。5年後に100億円を目指すようですが、先行する海外勢に追いつけるか。頑張ってほしいです。

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